・お金との向き合い方
・2つの心理的な法則
・人を突き動かすには定量的なメッセージが必要
おはーん、ペーパー先生です。
皆さんはお金とどのように向き合っていますでしょうか?
このブログの内容はラジオでも解説しています。
先生は、父が公務員・母は専業主婦、という典型的な固めの家族構成で、
家でお金の話をすることなんて、思い返しても一切なかったように思います。
ですので、お金は
・お小遣いで毎月貰うもの。
・バイトをして対価として貰うもの。
・就職して給料として貰うもの。
という基本路線からは、外れようがなかったわけです。
こうした環境に長く身を置いていると、無論お金の話を外ですることもないですし、
だからこそお金の話が入ってくることもない。
仮に入ってきたとしても、「何だか怪しい」と身体が拒否反応を示すことになります。
これは誇張などではなく、日本人としていまだにマジョリティではないでしょうか。
そんな今日は「お金との向き合い方」における2つの法則を深堀します。
2つの心理的な法則
クロワッサンONLINEから、お金の心理的な法則を紹介したこんな記事をご紹介します。
つい繰り返してしまう消費パターンには心理的な法則が。無意識のクセを知って、お金と上手に付き合おう。
■メンタルブロック
→お金の不安はあるが、行動を起こせない。
日本人に特有の価値観で、「お金は汚いもの」という刷り込みがある人は意外と多い。このメンタルブロックが、お金と正しく向き合うための行動を阻害している可能性も。あらためて自分の価値観を点検してみよう。「私自身も、そのように言われて育った世代です。お金について考えること、話すこと自体をよしとしないマインドは、一種のメンタルブロック。無意識のうちに、ブレーキをかけている状態です」
■決定麻痺
→情報収集が面倒で後回しにしている。
金融商品は目に見えないし、触ることもできない。ある程度のリテラシーが必要になるという意味で、情報収集が億劫になってしまうことはよくある。「本来、人はたくさんの選択肢から選ぶことに喜びを感じますが、選択肢が多すぎると一転、検討することを先延ばしにしたり、選択すること自体をやめてしまいます。これは決定麻痺という現象。保険や投資信託も選択肢が多すぎるので、面倒に感じてしまうのです」
【出典】お金に無頓着ゆえお金が貯まらないタイプを、行動経済学で診断!(クロワッサンONLINE)
2021年09月20日 22:05
これ、あるあるですよね。
職場や友人など、先生の周囲で資産運用をしていない人は、
大体がいづれかのケースに当てはまります。
メンタルブロックについて
特に「メンタルブロック」はいまだに世代を問わず多いのではないでしょうか。
これの良くないところは、情報の良し悪しではなく、お金の話であることだけを理由に
良い情報も含めてシャットアウトしてしまうことです。
先生がなぜこのマインドを抜け出せたのかというと、
そもそもマイノリティな生き方が好きだからです(笑)
日本株を始めた2004年当時、
「株やってることがカッコいい」
という、これだけが投資を始めた理由でした。
もう、学生が酒やタバコをはじめるきっかけと同じだと思います。
では、こんな特殊な例を除いて、このメンタルブロックを崩すにはどうすべきか。
それはズバリ、4つのシート(①収支確認表 ②バランスシート ③ライフイベント表 ④キャッシュフロー表)を組んでお金の見える化をすることですね。
将来にかけて、自分の資産がどのような経過を辿っていくのか。
現在の手元情報から導き出すこのアプローチは、
ファイナンシャルプランニングの基礎中の基礎です。
4つのシートについて紹介したこちらの記事が参考になると思います。
決定麻痺について
「決定麻痺」も侮れませんね。
今までの行動を大きく変えることは、かなりの勇気と決断力が必要です。
新しく投資を始めるよりも簡単そうな、支出の改善。
例えば保険の見直し、住宅ローンの借り換え、格安SIMへの乗り換えなど、
手間はかかるが、一度やってしまえば効果が継続する打ち手ですら、
なかなか重い腰を上げるのが面倒なものです。
中には「乗り換え先を探すのが面倒くさい」という
まさに「キング・オブ・ズボラ!」なケースも珍しくありません。
結局これを打破するためには、先ほど紹介したように数字で資産を見える化することが
唯一の方法になると思います。
さいごに
今日は「お金との向き合い方」ということで、心理的な2つの法則を見ていきました。
どちらの法則の打破にも「お金の見える化」が効果的という結論に行き着きましたが、
これを踏まえて思い出すことがあります。
2019年、金融庁の金融審議会「市場ワーキンググループ」の報告書で、
「老後30年間で約2,000万円が不足する」と受け取れる試算が示された、
いわゆる「老後2000万円問題」です。
何歳まで稼ぐのか、どのぐらいの支出で生活するのか、によって、
年金での不足分は大きく変わりますから、これはあくまでモデルケースの1つ。
すべての人に当てはまる数字ではない、というのはすでに周知されている事実ではありますが、
国民に緊張感が出たと思うんですよね。
これをきっかけに年金額を確認したり、家計簿を付け始めたりと、
行動変容に繋がった方も多いと思います。
金融庁にそうした意図はなかったとは思いますが、結果的にこの緊張感と、
前年にスタートしたNISA制度などが、”貯蓄から投資へ”の流れを
緩やかながら確実に作っていった結果を踏まえると、良いキャッチコピーだったとも言えます。
時の総理大臣、池田勇人氏の「所得倍増計画」や、
時のアメリカ大統領、ジョン・F・ケネディ氏の「アポロ計画」における”1960年代中に人間を月に到達させる”のような、
人を突き動かすには定量的なメッセージと、それによる分かりやすいベネフィットが必要だなと強く思います。
だからこそ、4つのシートによるお金の見える化をやらないといけないのです。
では、ごきげんよう。
こちらの記事もよろしければどうぞ。
老後2000万円問題はズボラな人にも投資の火を付けた。