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「環境」関連株式投資信託の純資産総額ランキング

「環境」関連株式投資信託の純資産総額ランキング
この記事で分かること

・主要先進国の首脳が掲げる高い目標
・純資産総額上位の商品概要
・環境関連のインデックス型投資信託も登場

おはーん、ペーパー先生です。

最近は「ESG」や「SDGs」という言葉をよく耳にするようになりました。

【ESGとは】
環境(Environment)
社会(Social)
ガバナンス(Governance)

【SDGsとは】
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)

アメリカのバイデン大統領や、日本の菅首相など、各国が高いプライオリティで

この課題に取り組む姿勢を示していることから、報道で目にする機会も増えましたね。

6月25日(金)放送のテレビ東京『Newsモーニングサテライト』で取り上げられた

環境関連株式ファンドの純資産総額ランキングをやわらか紹介します。

主要先進国の首脳が掲げる高い目標

ESGやSDGsの中でも、最近は環境に焦点を当てた株式投資信託の純資産総額が大きく増加しています。

日興リサーチセンター藤原崇幸(ふじわらたかゆき)氏によると、

2019年末は1000億円程度の規模だったものが、20年末には2500億円、

直近6月18日時点では5914億円まで大きく拡大しています。

国内では毎年のように豪雨災害や猛烈な台風が発生するなど、

気候変動に関係するとされる事象が多く発生しています。

そして、これを放置してしまえば安全保障にも関わる。そんな話題も以前お伝えしました。

気候変動問題=安全保障問題という厳しい現実
気候変動問題=安全保障問題という厳しい現実先月22日、バイデン米大統領が主催した気候変動に関する首脳会議(サミット)で、各国・地域の首脳がオンライン参加し、CO2(二酸化炭素)排出削減に向けた目標を掲げました。印象としては、先進国だけが意欲的な削減目標を表明した一方で、中国やインドを始めとする新興国では経済成長と環境対策とのバランス配慮などの声が上がり、世界全体で取り組んでいくという雰囲気醸成には至らなかった印象です。今日は気候変動対策のいまについてやわらか紹介します。...

地球温暖化は喫緊の課題として世界中で共有され、今年初めにアメリカが主催した気候変動サミットでは、

温暖化の要因として考えられている温室効果ガスの削減について、

主要先進国の首脳が非常に高い目標を掲げていることなどが、資金流入の背景として挙げられます。

温室効果ガス 排出量削減目標

<中期目標>
🇯🇵日本:2030年度に46%削減(2013年度比)
🇺🇸アメリカ:2030年に50-52%削減(2005年比)
🇬🇧イギリス:2035年に78%削減(1990年比)
🇪🇺EU:2035年に55%削減(1990年比)

<長期目標>
2050年にカーボンニュートラル達成

そうした中で、非常に注目度を高めているのが環境関連ビジネスです。

環境省によると、この環境関連ビジネスの市場規模は2050年には

およそ130兆円を超えるまで成長すると見込まれており、投資家も長期テーマとして捉えているわけです。

<環境関連株式投資信託の純資産総額ランキング>

■1位
商品名称:野村環境リーダーズ戦略ファンド
運用会社:野村アセットマネジメント
信託報酬:年1.10% ※購入時手数料3.3%以内
純資産総額:1708億円

■2位
商品名称:イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド
運用会社:三井住友DSアセットマネジメント
信託報酬:年1.925% ※購入時手数料3.3%を上限
純資産総額:1189億円

■3位
商品名称:ピクテ・エコディスカバリー・アロケーション・ファンド
運用会社:ピクテ投信投資顧問
信託報酬:年1.804% ※購入時手数料3.3%を上限
純資産総額:789億円

■4位
商品名称:アムンディ環境・気候変動対策ファンド
運用会社:アムンディ・ジャパン
信託報酬:年1.2155% ※購入時手数料3.3%を上限
純資産総額:304億円

■5位
商品名称:日本エネルギー関連株式オープン
運用会社:三菱UFJ国際投信
信託報酬:年1.595% ※購入時手数料3.3%を上限
純資産総額:215億円

1位の商品は2つのコースの合算値、3位の商品は4つのコースの合算値となっています。

これらのうち、今回は上位2つの商品を紹介します。

野村環境リーダーズ戦略ファンド

特色:
・「地球温暖化」だけでなく「水不足」「食糧問題」「廃棄物問題」といった環境課題を解決する技術を持つ企業の株式に投資。
・主な投資分野は「脱炭素技術」に約40%、「水資源の確保/汚染防止」に約30%など。

組み入れ銘柄:
・「リンデ(LIN)」や「ウエイスト・マネジメント(WM)」など48銘柄。

Aコース、Bコース共に、昨年12月に設定されたばかりの商品です。

組み入れ銘柄のうちの一つ、リンデは世界最大の産業ガスの会社で、

産業ガスはエネルギーの効率化や汚染や排気ガスの検査など様々な分野で活用されており、

同社では水素ステーションの建設も積極的に推進をしています。

また、ウエイスト・マネジメントは北米最大のごみ収集廃棄物処理会社で、

廃棄物の回収、移送、リサイクルのほか、資源回収や処理サービス、

さらには廃棄物エネルギー化施設の経営も手掛けます。

イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド

特色:
・「脱炭素化社会」の実現に向けて貢献するカーボンニュートラル関連の技術を持つ企業の株式に投資。
・主な投資先は「クリーン・エネルギー生成」に約40%、「交通・輸送の変革」に約30%、「産業用エネルギー転換」に約20%など。

組み入れ銘柄:
・「フリーポート・マクモラン(FCX)」や「ジェネラック・ホールディングス(GNRC)」など87銘柄。

こちらの商品は今年3月に設定されたものです。

つまりわずか4カ月弱で1000億円を超える資金を集めたことになります。

組み入れ銘柄のフリーポート・マクモランは、銅やモリブデン、金などを採掘する会社です。

エネルギー転換で重要となる銅の採掘・生産では世界屈指の企業です。

ジェネラック・ホールディングスは、家庭用および商業用ポータブル発電機やバックアップ発電機の製造のほか、

光発電、蓄電システム、コネクティッド・ホーム・ソリューションなどを提供しています。

環境関連のインデックス型投資信託も登場力

投資にあたり注意すべきポイントとしては、環境関連と一口に言っても、

気候変動対策とか、再生可能エネルギー、水資源、廃棄物処理など、

その対象となる範囲は幅広く、投資する際には対象商品がどのような分野に投資を行うのか、

そうした点をしっかり確認をしておく必要があると、日興リサーチセンター藤原氏は指摘しています。

また、先ほどのランキングで紹介したようにとにかくいづれの商品も手数料が高いです。

最近では、ESGへの取組や温室効果ガス排出量などに基づき構成銘柄と組入比率を決定する

「FTSE USA ESG Low Carbon Select Index」に連動するインデックス型投資信託も登場しており、

信託報酬がかなり抑えられていますが、自身で投資をしたいかというと「No」です。

テーマとしては永続的なものですが、それと投資対象は切り分ける方が良いと考えるからです。

資産を増やしていきたいという事と関係なく、後世に向けた環境対策に資金を投じたい!

というような志ある方が、商品特性を理解した上でやる投資だなという印象です。

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今日のまとめ

環境関連は投資対象では見れないもの、今の地球を取り巻く状況を勉強するのにはちょうど良い。

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