・4種類のFIRE
・本家は3種類?
・FIREはあくまで手段
おはーん、ペーパー先生です。
金融・起業スクールの代表を務める山口貴大(やまぐち・たかひろ)さんが
著書『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)の中で、
FIRE(経済的に自立した早期退職)4つのタイプと特徴について解説されています。
①Fat FIRE(ファット・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できる理想的なFIRE。達成には十分な資産が必要。
②Lean FIRE(リーン・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活するが、アスリート並みの倹約努力が必要。
③Coast FIRE(コースト・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できるが、趣味として片手間に仕事をするストレスフリーなライフスタイル。
④Barista FIRE(バリスタ・ファイア)
資産収入(不労所得)+労働収入で生活するセミリタイア的なFIRE。サイドFIREともいう。
【出典】FIREの4つのタイプと特徴とは? 「貯蓄ガチ勢」になれば年収は関係ない(ZUU online)
2022/04/10
ぞれぞれ事例を挙げながら紹介していきます。
①Fat FIRE(ファット・ファイア)
いわゆる「完全FIRE」といったところでしょうか。
2020年の総務省「家計調査」によると、
2人以上の勤労者世帯の消費支出は1カ月平均305,811円。
年間に置き直すとおよそ367万円となります。
しかしこれは節制などを気にせず暮らすような生活からは程遠く、
好きなことして悠々自適、と考えると倍以上の年支出800万円ぐらいはみておきたいところ。
4%ルールにおける25倍シミュレーションをすると
なんと2億円必要になる計算です。
コツコツ貯蓄で、というレベルを優に超えており、
何らかの事業で財を成すか、大きな相続を受けるなどの
ブーストがなければ達成しない境地ですね。
②Lean FIRE(リーン・ファイア)
リーン、つまり無駄がない生活ということです。
お金があるほど幸せも増えるかといえば、そこはイコールになりません。
どちらかといえば、お金の使い方こそ、幸せに直結する、
なんていう研究成果があるぐらいです。
「お金」と「幸せ」→ ❌相関関係がない
「お金の使い方」と「幸せ」→ ⭕️相関関係がある
詳しくはこちらで紹介をしています。
先ほどのFat FIREでは
年支出が800万円 → FIRE必要資産額は2億円
とんでもない額でしたが、
Lean FIREの場合は、
年支出が200万円 → FIRE必要資産額は5,000万円
年支出が100万円 → FIRE必要資産額は2,500万円
圧倒的な現実感があります。
つまり「資産収入だけでなんとか生活できるが、質素倹約で余裕はない」。
それがLean FIREです。
③Coast FIRE(コースト・ファイア)
ここからはFIREしながらも仕事をやっていくパターンです。
ただ、サイドFIREとの違いは、仕事での収入がなくても、
資産収入のみで生活ができるという肝は守られていることです。
その上で、自己実現だったり、趣味だったりに関連した行動をするための原資を、
好きな時に好きな仕事だけやって稼ぐ。
それがCoast FIREです。
①Fat FIREや②Lean FIREを実現された人が、
人生のトッピングとして選択する先、という解釈をすることができます。
「Coast」は「海岸、沿岸」という意味がありますが、
もう一方では「のんびりやっていく」といったニュアンスもあり、
そこからのネーミングとなります。
④Barista FIRE(バリスタ・ファイア)
最後は、いわゆるサイドFIREです。
③Coast FIREとの違いは、資産収入だけでは生活ができないという点です。
これをFIREに含めるのか否かは議論のあるところですが、
一番実現性の高いFIRE”亜種”であることも間違いがないところ。
必要な資産が最も少ないのでハードルが低い点が強みで、
通常なら週5日働くところを3日勤務にしてみたり、
8時間勤務のところを3時間勤務にしてみたりして、
細く労働収入を得ていくイメージです。
年支出400万円の方のFIRE必要資産額は1億円となりますが、
労働収入で月12.5万円を稼ぐと、年間150万円。
つまり年支出は250万円となり、FIRE必要資産額は6,250万円となります。
支出を下げて、収入を上げる。
この調整をかけるだけで、FIRE達成までの道のりを可変させることができるのことが特徴です。
「Barista」は「コーヒーを淹れる人」の意味。
スターバックスなどでバイトをして、
足りない生活費をまかなう、そんな生き方ですね。
さいごに
いろいろな種類が存在するものですね。
ライフスタイルは千差万別。
今後も色々なFIREが爆誕するのだと思いますが、
本来、FIREが持つ概念でいけば、資産収入だけで生活が成り立つことが前提ですから、
①~③までが本家。
それ以外は亜種。と言えるかもしれません。
いづれにしても、人間は会社勤めから解放されたとしても、
何らか社会との関りを持ち続けたい生き物でもあります。
そうした点では、自身に働くか否かの選択権があるという点で、
③Coast FIREこそが、多くのFIREランナーが目指すゴールかもしれません。
いづれにしても、FIREというのは生き方の1つの手段でしかありません。
将来、何を大事にしたいのか。何を達成したいのかで、
選ぶべきFIREの種類もおのずと決まっていくのかもしれませんね。
皆さんはいかがお考えでしょうか?
では、ごきげんよう。
よろしければこちらの記事もご覧ください。
「ファイア」、「ファイラ」、「ファイガ」(「ファイナルファンタジー」の黒魔法)ぐらい色々あるFIREのいま。