・「金融資産」と「人的資本」と「社会資本」
・「貨幣空間」と「政治空間」
・何も捨てることができない人
おはーん、ペーパー先生です。
作家の橘玲(たちばな・あきら)さんの著書『幸福の「資本」論』では、
幸せのために必要な3つの要素として、
「①金融資産」「②人的資本」「③社会資本」が紹介されており、
この3つのうち、2つあれば幸せになれるとされています。
①金融資本→自由になるために必要なもの。(お金)
②人的資本→かけがえのない自分になること。(自己実現)
③社会資本→幸福を感じるのに必要なもの。(つながり)
3つの資本
事例を紹介していきます。
■田舎のマイルドヤンキー
×金融資本=なし
×人的資本=なし
〇社会資本=あり(中学からの友達ネットワークのみ)
■リア充
×金融資本=なし
〇人的資本=あり(高収入を得られる職業についている)
〇社会資本=あり(友だちや恋人がいる)
■金持ち
〇金融資本=あり
〇人的資本=あり
×社会資本=なし
お金持ちが、幸せと感じるもの(=社会資本)を
持ち合わせていないという点もユニークですが、
個人的に興味深かったのは、その社会資本の構造分析です。
2つの空間
世の中には「貨幣空間」と「政治空間」の2つがあり、
「政治空間」の中には「愛情空間」と「友情空間」が含まれる、
と本書では解説されています。
①貨幣空間:お金を媒介する人付き合い
②政治空間:お金を媒介しない人付き合い
├愛情空間:家族、恋人との人付き合い
└友情空間:友人との関係との人付き合い
ポイントとしては、
・「貨幣空間」が8割以上の大部分を占める。
・「貨幣空間」の考え方を「政治空間」に持ち込むのが嫌煙される。
この2つが挙げられます。
「お金」が「愛」や「恋」などの関係を壊すことがあるためで、
カネではなくモノで提供した方が丸く収まる、スマートに見える。
そういうケースが日常生活において多々あるのは、
この社会資本における空間の考え方に基づく、というわけです。
本書では、紹介した以外にも全部で8つの人生パターンから
「幸福」のカタチを選択するヒントが記されています。
ご興味があればぜひ手に取ってみてください。
さいごに
今日は幸せのために必要な3つの要素について話をしてきましたが、
我々は常に、何か得るために何かを失い、
何かを失うことで何かを得る。
こうしたことを日々繰り返しているといるなぁ、としみじみ思いました。
そう言えばアニメ『進撃の巨人』の中で、主要キャラクターの1人
アルミン・アルレルトがこんな印象的なセリフを言っていました。
「何も捨てることができない人に、何も変えることはできない。」
では、ごきげんよう。
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すべてを揃えるのは難しい。だからこそ何を大事にしたいのかを、しっかり考えてみよう。