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米10年債利回りが上がるとなぜ株価は下がるのか?

米10年債利回りが上がるとなぜ株価は下がるのか?
この記事で分かること

・米国株式市場3つのポイント
・金融緩和と引き締めの流れ
・今後注目しておきたいこと

おはーん、ペーパー先生です。

先日、このようなツイートをしました。

米国株式市場は経済においてのエンジン。

つまりは世界の動向を左右します。

米10年債利回り(長期金利)については、連日のようにその推移が報道がされていますが、

普段あまり経済に触れていない方は、何がどう作用して株価に影響があるのかが分かりづらいかと思います。

今日は利回りにも影響がある「テーパリング」について、やわらか解説します。

金融緩和と引き締めの流れ

まずは言葉の定義からです。

テーパリングとは

直訳すると「先細り」や「次第に先が細くなっていくこと」という意味で、金融用語では量的緩和の縮小を意味します。

【出典】初めてでもわかりやすい用語集:テーパリング(SMBC日興証券)

では、どんな理由からそれが行われるのでしょうか。

「風が吹けば桶屋が儲かる」理論で解説していきます。

①中央銀行(FRB)が民間銀行から資産を買い入れる。(金融緩和)

②民間銀行はお金が増えるので人々に貸しやすくなる。

③市中の現金が増加する。

④現金が増えると価値が下がるので、金利も低下する。

⑤金利が低下すると、相対的に株式は割安感が出る。

⑥現金が株式に向かいやすくなり、株価は上がる。※いまココ

⑦中央銀行(FRB)が民間銀行から資産を買い戻す。(金融引き締め)

⑧民間銀行はお金が減るので人々に貸しずらくなる。

⑨市中の現金が減少する。

⑩現金が減ると価値が上がるので、金利も上昇する。

⑪金利が上昇すると、相対的に株式は割高感が出る。

⑫現金が株式から離れやすくなり、株価は下がる。

本来は、雇用や物価などが複雑に絡むほか、

中央銀行は資産買い入れのほかに、金利を動かすことでもお金の動きをコントロールしていますが、

ざっくり丸めるとこんな相関関係となるわけです。

中央銀行というのは「銀行の銀行」で、銀行から国債などの資産買い入れもしくは買い戻しをしています。

詳しくはこちらでも解説しています。

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アメリカのトップはFRBのパウエル議長、日本は日銀の黒田総裁です。

いわば現金の供給量を決めている方々なので、この人たちの発言は報道でも要チェックなわけです。

今後注目しておきたいこと

ここまでの情報を踏まえて、今後注目しておきたいポイントです。

・金融引き締め
・米10年債利回り

金融引き締めというのは、市中の現金を減らしますよ、ということです。

いまは金融緩和中ですので、

「引き締めの議論を始めるの?始めないの?」

ということに注目が集まっているわけです。

金融緩和の縮小、これがテーパリングです。

引き締めを行うと金利が上昇しますので、米10年債利回りの上昇につながります。

この記事を書いている時点での米10年債利回りは1.62%。

これは10年間、国にお金を預けたときの年換算の利回り。

つまり1万ドルを預けると年162ドルの利子がつきます。

利回りが上昇をしていくと、元本割れの可能性もあるリスク資産の株式に現金を投じるよりも、

元本割れのない債券のほうがいいよね、という動きにも繋がるわけです。

そのため米10年債利回りが上昇すると、株式相場は崩れます。

直近では1.7%に乗せてきたら市場に緊張感が出てきます。

特に業績よりも期待値で買われている企業が多いナスダックは一番大きな影響を受けるわけですね。

ただし専門家の間でも2%が適温ではないかという声が多くあるのも事実。

2%に向けて米10年債利回りが上昇すると、一次的に株価は下げることになりますが、

企業業績は一部を除き好調ですから、相場の下値を支えると思われます。

なので長期で資産運用する上では、金利の動きに一喜一憂する必要はありません。

ということで今日はテーパリングとは何ぞや?を解説してきました。

こういうシーソーの関係を覚えておくと、ニュースがより面白くなりますよ。

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では、ごきげんよう。

今日のまとめ

テーパリングが明言されても落ち着いて相場に居続けることが大事。

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