・S&P500種指数とは
・S&P500種指数に連動する主な商品
・世界経済の動向を知る上でも重要な指標
おはーん、ペーパー先生です。
新年度最初、4月1日の米株式相場は、バイデン大統領が打ち出した
2兆2500億ドル(約250兆円)規模のインフラ計画が意識されて上昇。
米債券市場では長期金利が1.7%を下回ったこともあり、
S&P500種指数は過去最高値を更新し、節目の4000を上回りました。
<S&P 500種指数の年末終値推移>
1960年 58.11
1970年 92.15
1980年 135.75
1990年 330.22
2000年 1320.28
2010年 1257.64
2020年 3756.07
2030年 ????サンフォード・C・バーンスタインのストラテジスト予想では、2020年代末の目標値で8000なんていう数字まで飛び出しましたがどうなるでしょうか。 https://t.co/Ys0A65bOXj
— ペーパー先生@ホテル暮らし投資家 (@papercapinfo) April 1, 2021
こんな予想もされるS&P500種指数。
今日は、改めてS&P500種指数とは何かをやわらか解説します。
S&P500種指数とは
まずS&P500種指数についてのご紹介から。
正式名称は、スタンダード・アンド・プアーズ500種指数(Standard & Poor’s 500 Stock Index)。金融市場指数を広く提供している、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している米国の代表的な株価指数。
「ニューヨーク証券取引所」「NYSE American」「NASDAQ」に上場している企業の中から代表的な500社を選出している。社数は500社だが、1つの企業の銘柄で議決権の有無などによる複数クラスがある場合は、銘柄数が500より多くなる場合がある。
工業株400種、運輸株20種、公共株40種、金融株40種の各指数で構成されており、採用銘柄は約40業種に及ぶ。
本指数は米国企業の株価指数であることを意図しており、上記の証券取引所の上場銘柄であっても、米国企業でないと判断された銘柄は本指数の対象外となる。
銘柄の株価を基に時価総額加重平均型株価指数で算出される。
1957年3月4日にスタンダード&プアーズ(当時)により現在の形で算出が開始され、1941年から1943年における平均指数を10として算出されている。
ニューヨーク市場の時価総額の約75%をカバーしており、市場全体の動きを表す指標として多くの機関投資家などに利用されている。
詳細についてはこちらのP87で説明されています。
【資料】指数ハンドブック 2019(S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス)
昨年はテスラ株式の組み入れが話題になりましたが、
銘柄組み換えは以下のような基準で行われています。
<S&P500種指数の採用基準>
①事実上の本社が米国。
②時価総額が61億ドル以上。
③浮動株が発行済株式総数の50%以上。
④時価総額に対する年間売買高が10%以上。
⑤四半期連続で黒字の利益を維持。エコノミストやアナリストから構成される事業会社とは独立した指数委員会によって運営されています。 https://t.co/gvEk1HtGyc
— ペーパー先生@ホテル暮らし投資家 (@papercapinfo) March 25, 2021
Apple Inc. (AAPL)
Microsoft Corp (MSFT)
Amazon.com Inc (AMZN)
Facebook Inc A (FB)
Alphabet Inc A (GOOGL)
Alphabet Inc C (GOOG)
Tesla, Inc (TSLA)
Berkshire Hathaway B (BRK.B)
JP Morgan Chase & Co (JPM)
Johnson & Johnson (JNJ)
※Mar 31, 2021
Information Technology 26.7%
Health Care 13%
Consumer Discretionary 12.4%
Financials 11.3%
Communication Services 10.9%
Industrials 8.9%
Consumer Staples 6.1%
Energy 2.8%
Materials 2.7%
Utilities 2.7%
Real Estate 2.5%
※Mar 31, 2021
また、業種別に11の指数が算出されてます。
S&P 500 情報技術株指数(S5INFT)
S&P 500 ヘルスケア株指数(S5HLTH)
S&P 500 金融株指数(S5FINL)
S&P 500 一般消費財株指数(S5COND)
S&P 500 資本財株指数(S5INDU)
S&P 500 コミュニケーションサービス株指数(S5TELS)
S&P 500 生活必需品株指数(S5CONS)
S&P 500 エネルギー株指数(S5ENRS)
S&P 500 公益株指数(S5UTIL)
S&P 500 不動産株指数(S5RLST)
S&P 500 素材株指数(S5MATR)
S&P500種指数に連動する主な商品
S&P500種指数は、多くの機関投資家が運用実績を測定するベンチマークとして利用しており、
日本でも本指数に連動する投資信託商品に高い人気があります。
<投資信託>
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
三菱UFJ国際投信
楽天・全米株式インデックス・ファンド
楽天投信投資顧問
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
SBIアセットマネジメント
<東証ETF>
上場インデックスファンド米国株式(S&P500)(1547)
日興アセットマネジメント
上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり (2521)
日興アセットマネジメント
SPDR S&P500 ETF (1557)
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・トラスト・カンパニー
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF (1655)
ブラックロック・ジャパン
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり) (2563)
ブラックロック・ジャパン
<米国ETF>
SPDR S&P 500 (SPY)
State Street Corporation
Vanguard S&P 500 ETF (VOO)
The Vanguard Group, Inc.
iShares Core S&P 500 ETF (IVV)
BlackRock, Inc.
さいごに
米国の主要株価指数は以下の3つです。
・NYダウ 株価平均型 30種
・S&P500 時価総額加重平均型 500種
・NASDAQ 時価総額加重平均型 3300種以上
特徴に違いがあることから、3指数まちまちの展開になる日もあります。
一概には言えませんが、傾向としては、
テック系に代表されるハイパーグロース株の影響を受けやすいのは、
NASDAQ → S&P500 → NYダウの順であるケースが多く見られます。
ですので、米国市場全体を把握するためにはS&P500種指数以外にも
目を配っておく必要があるわけです。
米国市場は世界経済の動向を知る上でも重要な指標です。
引き続きしっかりチェックをしていきましょう!
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では、ごきげんよう。
S&P500種指数が現在の形で算出開始された1957年の年末終値は39.99。