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ETFや産業からみた「宇宙」のいま

ETFや産業からみた「宇宙」のいま
この記事で分かること

・アーク宇宙ETFが取引開始
・世界の宇宙産業規模
・黎明期の宇宙ビジネス

おはーん、ペーパー先生です。

“破壊的イノベーション”をテーマに掲げる米投資会社アーク・インベストメント・マネジメントさんは先月30日、

2年ぶりに新しいETF(上場投資信託)の取引を開始しました。

今回のテーマは宇宙。

「人類が、増え過ぎた人口を宇宙に移民させるようになって、既に半世紀が過ぎていた。地球の周りの巨大な人工都市は、人類の第二の故郷となり、人々は、そこで子を産み、育て、そして死んでいった。」

これは、1979年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』の冒頭、

永井一郎さんによるナレーションです。

西暦が改暦をして宇宙世紀になるわけですが、

いつその時を迎えたのかは明らかにされていません。

人口は増加し、ウイルスはまん延し、喫緊の課題は環境問題。

人類が宇宙へ巣立つ素地は整っている印象もありますが、まだその時代は訪れていません。

そんな宇宙、ビジネスの観点で見てみるとどんな実態なのか。

今日はETFや産業からみた「宇宙」のいまについてやわらか解説します。

宇宙ETFいきまーぁす!

まず、取引開始された「ARK SPACE EXPLORATION AND INNOVATION ETF(アーク・スペース・エクスプロレーションETF)」(ARKX)について紹介します。

Top 10 Holdings

As of 4/1/2021
8.60% 🇺🇸TRIMBLE INC(TRMB)
6.08% 🎫THE 3D PRINTING ETF(PRNT)
5.75% 🇺🇸KRATOS DEFENSE & SECURITY(KTOS)
4.95% 🇺🇸L3HARRIS TECHNOLOGIES INC(LHX)
4.92% 🇨🇳JD.COM INC-ADR(JD)
4.49% 🇯🇵KOMATSU LTD(6301)
4.47% 🇺🇸IRIDIUM COMMUNICATIONS INC(IRDM)
4.40% 🇺🇸LOCKHEED MARTIN CORP(LMT)
3.92% 🇫🇷THALES SA(HO)
3.58% 🇺🇸BOEING CO/THE(BA)
View All Holdings

<Expense Ratio>
0.75%

ARKXは、宇宙探査やイノベーション関連の米国・グローバル企業の株式に連動するETFです。

構成銘柄上位には、宇宙航空や防衛、衛星、ドローンなどの大手企業のほか、

建設機械で世界2位の小松製作所さんが組み込まれているのも特徴です。

上場初日となる3月30日の売買代金は2億9400万ドル(約325億円)超となり、

ETF取引初日として史上8位でした。

Top Launches

1位:
Xtrackers MSCI USA ESG Leaders Equity ETF(USSG)
2019-03-07
843(millions)

2位:
iShares Exponential Tecnologies ETF(XT)
2015-03-23
565

3位:
VanEck Vectors Social Sentiment ETF(BUZZ)
2021-03-02
440

4位:
SPDR Russell 1000 Yield Focus ETF(ONEY)
2015-12-03
339

5位:
SPDR Russell 1000 Low Volatility Focus ETF(ONEV)
2015-12-03
339

6位:
SPDR Russell 1000 Momentum Focus ETF(ONEO)
2015-12-03
339

7位:
iShares Silver Trust(SLV)
2006-04-28
312

8位:
Ark Space Exploration & Innovation ETF(ARKX)
2021-03-30
294

9位:
Vanguard Total Stock Market ETF(VTI)
2001-05-31
282

10位:
SPDR Gold Shares(GLD)
2004-11-18
266

今年に入って以降、長期金利上昇やバリュー株復調などもあり、

アークETFは価格下落を受けた資金流出が目立ちましたが、

一方で、全ETF合算で約160億ドルの新規資金を集めており

引き続き高い注目が続いています。

宇宙産業いきまーぁす!

さて、そんな宇宙ですが産業としてはどうなのか。

民間が商業軌道輸送で打ち上げを担うようになった2010年代以降、

地球観測、通信、測位などの衛星サービス利用を中心に緩やかな成長をしており、2020年には世界で38兆円弱。

その後の予測では、非衛星産業や二次的活用などが伸び始め、

2030年にはおよそ60兆円、2040年には100兆円規模への成長が見込まれています。

衛星の小型・高性能化や、ロケット打ち上げの民間企業参入による低コスト化がベースになっており、

創薬や医療などへの貢献だけに留まらず、

衛星をスマホで操作して農作物や山間部などをモニタリングするような商業利用から、

思い出のアイテムを宇宙へ打ち上げたり、VRやARなどを活用した宇宙体験、

果ては宇宙旅行などの個人利用まで、幅広く想定されています。

さいごに

宇宙産業は、インターネットの黎明期に準えることもあります。

90年代初め、ダイヤルアップ接続で「Netscape Navigator」を介して行ったネットサーフィンの登場は本当に衝撃的でしたが、

当時から現在までの間に、コマースやゲーム、金融などあらゆる分野がドラスティックに変化しました。

同じように宇宙にも、その存在同様まさに無限の可能性があるのかもしれません。

インターネットをスマホを介して1人1台持ち歩けるようになったのと同様に、

衛星をスマホで1人1機所有するなんて時代がもうすぐ来るかもしれませんね。

そうなると自撮り棒どころの騒ぎじゃなく、どこからでも写真取れちゃいそうです。

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では、ごきげんよう。

今日のまとめ

「人は長い間、地球と言うゆりかごの中で戯れてきた。しかし、時は既に人類を地球から巣立たせる時が来たのだ!」キャスバル・レム・ダイクン氏(赤い彗星)

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