・正義の反対は、また違う正義
・夫婦関係の平等を求めた話
・自分でやってみろ
おはーん、ペーパー先生です。
「1人」と「2人以上」を比べた時に、決定的に違うのは”すり合わせ”が必要か否かです。
1人の場合は、企画提案者と意思決定者がイコールですから何をするにも判断も早い。
それが2人以上のチームや組織となると、例え強いリーダーシップがあったとしても
各々が納得をする目線合わせが求められるので時間も手間もかかります。
以前にこんな記事も書いたことがありましたので是非ご覧ください。
本日はチームや組織において意見が折り合わない場合の、もっとも効果的なアプローチをやわらか紹介します。
正義の反対は、また違う正義
会社勤めで組織を預かっていると、部署間での意見がぶつかり合って、
なかなか物事が着地しないことがあります。
どちらが悪いというよりも、縦割り組織で良くある
「正義の反対は、また違う正義。」
ということで、部署ごとに課せられている目標の違いから
俯瞰した判断が難しくなってしまうためです。
部門長同士が話し合いすらできない。
そんなこともざらにあります。
では、これを一気に解決するにはどんな方法が良いでしょうか?
正解の前に、参考になる事例を紹介しましょう。
夫婦関係の平等を求めた話
女性誌『VERY』のモデル、牧野紗弥さんのインタビュー記事です。
結婚12年目となる今年、法律婚から事実婚へ舵を切った経緯を語られています。
一部を抜粋してご紹介します。
牧野紗弥さん:
共働き夫婦ですが、2年前まで私が3人の育児・家事をほとんど抱え込んでいました。いっぱいいっぱいだったその時、女性学者の上野千鶴子さんのインタビュー記事を読み、「私が苦しかったのは夫婦関係が平等じゃなかったからだ!」と気づいたことが大きいです。
3人目が生まれて小学校、幼稚園、保育園と、全員を違う場所に送り届けることになってから、夫とケンカが絶えなくなりました。私一人では家事・育児を回しきれなくなっていたんです。
「俺だって家のことはやってる」「私だって」という平行線の言い合いが続いていた2年前、夫がポロッとこぼしたんです。「言われたことはやれるけど、言われてもいない“やってほしいこと”を想像するのは無理だよ」と。そこで1週間全部、家事・育児を夫にやってもらうことにしました。
夫から「はじめて全体を俯瞰して見られて流れを掴むことができたから、あと1週間延長させてほしい」と言ってきたんです。合計2週間すべてをやってもらった後は、夫の家事・育児に対するコミットメントが格段にアップしました。
私自身、彼に家事・育児の全貌を見せていなかったことにも気がつきました。ある一部分だけを“お手伝い”させていた自分のやり方にも問題があったんです。「家事・育児=女の仕事」という無意識のバイアスによって、なんでも一人で背負い込んでいました。
それからは私も割り切って、まるごと夫にお願いをしています。たとえば息子のサッカーチームのことであれば、LINEグループに夫を招待して私は抜けるというような感じで、今では夫婦間で家事・育児の共有と分担を進めていくことができています。
【出典】結婚12年目、別姓に向けてペーパー離婚へ…人気モデルが1週間、夫に家事を任せて起きた「変化」(文春オンライン)
牧野紗弥さんインタビュー#1
2021/05/20
自分でやってみろ
このケースから学べるのは、相手に状況を理解するにはやらせてみる。
つまり立場を入れ替えればよい、ということです。
これが冒頭の問いの答えです。
夫婦の問題は、コミュニケーションにおける最小単位なんですね。
ここで上手く作用する打ち手というのは、人数が増えた組織でも効果的です。
大企業で、部署間の連携がぜんぜん上手くいかない。
それぞれの部門長が相手の悪口ばっかり言っている。
こんなケースでは部門長をそっくりそのまま入れ替えてしまえばいいのです。
部長職の仕事は、「ヒト・モノ・カネ・情報」のコントロールで組織に競争力を与えることです。
人事とか財務とか開発とか、どの分野に限らず力を発揮できてこそ部長級。
「他部署の文句を言うなら自分でやってみろ」
乱暴に言うとこういうことですね。(笑)
先生も自部門ではこうした大胆なジョブチェンジやアサインを行います。
想定以上に適材適所となり、成果がより上がることもあるんですよね。
ぜひ、皆さんのお仕事でも使ってみてください。
こちらの記事もよろしければどうぞ。
では、ごきげんよう。
“ペーパー離婚”と書かれると、なぜだかハッとする。