・「2021年びっくり予想」答え合わせ
・「2022年びっくり予想」発表
・来年以降は冬の時代か
昨年の12月26日にこのようなツイートをしました。
フルスイングしてみました。
<先生's 2021年びっくり予想>
①トランプ大統領が任期切れ間際に自身を恩赦。
②米連邦準備理事会(FRB)がETF買いを開始。
③中国企業の米国上場が禁止され経済の分断が進む。
④アントが国有化されデジタル人民元アプリと統合。
⑤COVID-19を超える新型ウイルスの登場。 https://t.co/5n0QTpBqXU— ペーパー先生 (@papercapinfo) December 26, 2020
かなり攻めた内容ですが、この手の予想は、
まったくあり得な過ぎても面白くないですし、
確実にありそうなところを攻めても面白くないわけです。
そういう意味では、良い塩梅だったかなと感じていますが、
今日は、5つのびっくり予想の答え合わせをしていきます。
このブログの内容はラジオでも解説しています。
予想①:トランプ大統領が任期切れ間近に自信を恩赦。
ハズレ。
トランプ前大統領は、退任が迫る昨年12月、
資金洗浄罪などで有罪判決を受けたマナフォート氏や、
連邦議会への偽証罪で有罪となったロジャー・ストーン氏など
側近73人に恩赦や刑の減免を与えました。
【出典】トランプ米大統領、側近29人に恩赦や減刑 マナフォート元選対本部長ら(BBC News)
2020年12月24日
【出典】トランプ氏、元側近バノン氏ら73人に恩赦 退任直前に(BBC News)
2021年1月20日
自信にも大統領退任後に法の目が向くのでは、
という憶測がありましたから、前代未聞の行動に出るのでは、
という予想でしたが、さすがにそこまではしませんでしたね。
ただ、そのトランプ氏。
年明け6日には、米連邦議会議事堂襲撃事件の
扇動したとして、世界中から大きな批判を浴びることになり、
民主主義超大国の凋落を印象付けることになりました。
【写真で見る】アメリカ国会議事堂襲撃事件の衝撃─米国政治の中枢がアナーキーに(クーリエ・ジャポン)
2021.1.7
予想②:米連邦準備制度理事会(FRB)がETF買いを開始。
ハズレ。
経済復活への立ち上がりが予想以上に力強く、
サプライチェーン混乱も相まって、まったくの逆シナリオとなりました。
先日、FRBはテーパリングの前倒しを発表し、
2022年には少なくても年3回の利上げが示唆されています。
欧州中央銀行(ECB)では、コロナ危機で導入した
緊急買い取り制度による新規資産購入を打ち切ると発表。
英イングランド銀行は先進国で初となる利上げを発表しています。
インフレが一時的ではない状況となり、
新型コロナウイルス禍に対応した各国中央銀行の
大規模な金融緩和はいよいよ潮目を迎えています。
そして、日銀だけ注目されないという悲しい現実…。
予想③:中国企業の米国上場が禁止され経済の分断が進む。
ほぼアタリ。
全面的な禁止となったわけではありませんが、
配車サービス大手のディディは、米国上場から5カ月での上場廃止に舵を切り、
検索大手の百度(バイドゥ)や動画配信のBilibili(ビリビリ)も
上場先に香港を選びました。
米証券取引委員会(SEC)は、中国企業を担当する監査法人が
当局の検査を受け入れない場合、2024年にも当該企業を
上場廃止にする新規則をまとめたほか、
中国当局も国家機密や個人情報の国外流出を警戒し、
中国企業による海外上場の監視を強めています。
【出典】香港株式市場、広がる中国企業回帰 米中分断にリスクも(日経電子版)
2021年12月20日 13:00 [有料会員限定]
予想④:アントが国有化されデジタル人民元アプリと統合。
ハズレ。
来年の北京オリンピックで、デジタル人民元を試験的に発行することを計画している中国政府。
今年に入り、アリババの金融子会社、アント・グループの
その後について報道はほとんどありませんでした。
同社のIPOが延期に追い込まれた昨年11月以降、
アリババ株は右肩下がりを続け、時価総額はピーク時から6割ほど減少してます。
「金融」「教育」「不動産」「ゲーム」、この辺りの成長産業は
当局の目も光っており、中国市場全体の勢いを失わせている要因にもなっています。
【出典】アリババ、晴れぬ成長懸念 地方都市や海外に商機探る(日経電子版)
2021年12月20日 17:32 [有料会員限定]
予想⑤:COVID-19を超える新型ウイルスの登場。
ハズレ。
とは言うものの、今年はデルタ株の猛威にさらされ続け、
年末にかけてはオミクロン株への警戒が強まっています。
再感染リスクがデルタ株に比べ5倍以上高いと言われており、
欧州を始めとする地域では感染の再拡大が懸念されています。
また、ワクチン接種を2回済ませた人へのブレイクスルー感染も多く報告され、
株式市場の懸念材料の一つにもなっています。
まったく別のウイルスという形ではありませんでしたが、
変異を続けるウイルスと人類との戦いはまだまだ続きます。
【出典】WHO「接種者も感染の可能性」 オミクロン、デルタ株より速く拡大(朝日新聞デジタル)
2021年12月21日 10時26分
【出典】WHO事務局長 オミクロン株「ワクチン接種者にも広がっている」(NHKニュース)
2021年12月21日 6時17分
さいごに
ということで、結果は以下の通りでした。
①トランプ大統領が任期切れ間近に自信を恩赦。→ハズレ
②米連邦準備制度理事会(FRB)がETF買いを開始。→ハズレ
③中国企業の米国上場が禁止され経済の分断が進む。→ほぼアタリ
④アントが国有化されデジタル人民元アプリと統合。→ハズレ
⑤COVID-19を超える新型ウイルスの登場。→ハズレ
大胆に外したものもあれば、そこそこいい範囲に収まっている予測もあり、
我ながら適度に良い予想だったのでは、と感じています。
では、最後に「2022年びっくり予想」をおっ立てて終わりたいと思います。
①トルコリラの暴落でアジア通貨危機が発生。
②不動産バブル崩壊を引き金に中国経済が失速。
③次期iPhoneに悲願のUSB Type-Cが搭載。
④日本で特別買収目的会社「SPAC」が解禁。
⑤ACWIの日本比率が低下し先進国で3番手に。
皆さんのびっくり予想はどんな内容でしょうか?
ぜひ、コメント等で教えてください!
では、ごきげんよう。
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2022年の金融市場はポジティブな話題が少なそう。