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人類と感染症との戦いの歴史を振り返って思う人類最強の武器とは

人類と感染症との戦いの歴史を振り返って思う人類最強の武器とは
この記事で分かること

・人類と文明と感染症
・人類と感染症との戦いの歴史
・人類最強の武器

おはーん、ペーパー先生です。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う2度目の緊急事態宣言が解除されて、

在宅勤務からオフィス勤務に戻られた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

先生の勤務先も、7割以上としていた在宅率が、

現状では5割程度まで低下し、出勤者が増えてきています。

ワクチン接種が進んでいる他の地域ならまだ理解もできるのですが、

日本のオフィスワーカーの大多数が昨年から何も変わっていない状況で、

世の中が通常の勤務体系に戻っていくことが、先生はまったく飲み込めていない今日この頃です。

さて、手元の話は置いておくとして、最近は感染力の強まった変異株の登場など、

ワクチン開発のスピードを上回るウイルスの進化や変化が確認されています。

今日は、人類と感染症との戦いの歴史を振り返りながら、人類最強の武器は何なのかをやわらか考察していきます。

人類と感染症との戦いの歴史

人類と感染症との戦いは、今に始まったことではありません。

現在記録されている最古の感染症は、紀元前3500年-3000年頃。

今のイラク付近にあたる場所にメソポタミア文明が生まれ、数万人が住む都市が誕生した時期です。

各地から様々な物資が運び込まれたのと時を合わせ、多くの感染症が生まれていきます。

つまり人が集まる場所に文化あり、文化ある場所に感染症あり。

人類は西暦が始まるよりもずっと前から見えざる敵と戦ってきたわけです。

主な感染症の歴史

<紀元前3500-3000年頃>
メソポタミア地方、エジプトで最初の都市文明。感染症の深刻化が始まる。

<紀元前430年頃>
古代ギリシャのアテナイで疫病が流行(病名不明)。

<西暦165-180年頃>
ローマ帝国で疫病が流行(病名不明)。

<251-266年頃>
ローマ帝国で疫病が流行(病名不明)。

<540年代>
ビザンツ帝国とその周辺でペストが大流行(ユスティニアヌスのペスト)。以降700年代までヨーロッパはペストの流行が繰り返される。

<700年代-1300年代初頭>
ヨーロッパでペストの流行が沈静化。

<1347-52年>
ヨーロッパでペストが再び大流行。ヨーロッパ全人口の3分の1以上が死亡。以降、1700年代初頭まで10-15年周期で、ヨーロッパではペストが流行。

<1520年>
中米のアステカ王国で天然痘の流行が始まる。

<1525-26年>
南米のインカ帝国で天然痘の流行が始まる。1600年頃までに中南米の先住民人口が9割減となる(感染症以外の原因も含む)。

<1665年>
ロンドンでペストが流行。

<1720年>
南仏のプロバンス地方でペストが大流行、以後ヨーロッパではペストが沈静化。

<1700年代後半>
英国の医学者エドワード・ジェンナー氏が種痘(しゅとう)を開発。

<1817年->
コレラの世界的流行が始まる。

<1840-50年代>
ロンドンでコレラが大流行。

<1800年代末>
細菌学の成立。

<1882年>
ドイツの医師・細菌学者ロベルト・コッホ氏が結核菌を発見。

<1894年>
スイス・フランスの医師・細菌学者アレクサンドル・イェルサン氏がペスト菌を発見。

<1900年代前半>
細菌よりもはるかに微小な病原体であるウイルスについての研究が進みウイルス学が成立。

<1918年-20年>
スペインかぜが流行。全世界で5億人が感染したとされ、死者は推計で5000万人以上。

<1920年代>
英国の細菌学者アレクサンダー・フレミング氏により抗生物質「ペニシリン」が発見される。1940年代初頭に製剤開発。

<1940年代>
結核の特効薬「ストレプトマイシン」を発見。

<1980年>
世界保健機関(WHO)が天然痘の根絶を宣言。

<1980年代->
エイズ(後天性免疫不全症候群)が世界的まん延。

<2003年>
SARS(重症急性呼吸器症候群)が流行。

<2009年-10年>
新型インフルエンザが世界的に流行。

<2012年->
MERS(中東呼吸器症候群)が流行。

<2020年->
新型コロナウイルス感染症が世界的に流行。

ローマ帝国が繁栄した西暦200年代の疫病では1日に5000人が亡くなったという記録が残されており、

ビザンツ帝国が栄えた500年代にはペストの流行により推定で住民の50~60%が感染。

その後も流行と沈静化を繰り返したのち、1300年代にはヨーロッパ全人口の3分の1以上が死亡しており、

これらペスト大流行は、感染症の歴史上で最も有名なものの一つとされます。

一覧でも分かる通り、疫病の解明がされるのはかなり先の話であり、

当時は、神による天罰だとか、大気の汚染などが理由とされるなど、

抜本的な解決に至らなかったことも流行が繰り返された原因です。

転機となったのは1800年代末に細菌学が確立され、感染症の原因に辿り着くようになったことです。

1920年代には、世界で最初の抗生物質「ペニシリン」が発見され、40年代初頭に製剤が開発。

こうして人類は、見えざる敵である感染症に対抗しうる手段を持つことになります。

さいごに

歴史を振り返ると、細菌学はおよそ200年前、ウイルス学に至ってはおよそ100年前と、

まだまだ学問として確立されたのが、最近なのだと実感させられますね。

冒頭に触れたとおり、人の交流が増えればそれだけ感染症発生の可能性も高まるわけで、

2000年以降に流行している感染症の数が急速に増えていることも理解できます。

また、SARS、MERSはともにコロナウイルスが病原体です。

新型コロナウイルスは別名SARSコロナウイルス2(SARS-CoV2)。

これが「新型」と呼ばれる由縁です。

新型は、致死率が低い一方、無症状の感染者が多いという新しい特徴を持っていることも、

感染拡大の原因となっているのは記憶に新しいところです。

話題になっている変異株も含め、とにかく感染症は人類の対抗手段であるワクチンを超えるスピードで進化しています。

感染症あるところに文化あり、文化あるところに人は集まる。

こうやって考えると、ワクチン開発ももちろん大事なことですが、

在宅勤務をはじめとする非接触を中心とした新しい生活様式と、

それに必要な環境づくりに活かすテクノロジーこそが、感染症対抗のための人類最強の武器ではないか。

つまり、人が集まらなくても文化は生まれる。

これこそが過去とは抜本的に異なるイノベーションなのだと。

今日の記事を書き終えて、そう思いました。

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では、ごきげんよう。

今日のまとめ

人類はコミュニケーションのあり方についてマインド改革を求められている。

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