かせぐ

高いリスクを取りに行くことも時には必要

高いリスクを取りに行くことも時には必要
この記事で分かること

・敢えてリスクを取らなくてはいけない時期もある
・リスク/リターンとの向き合い方
・キャッシュフローをみてリスクを取りに行く

おはーん、ペーパー先生です。

先日、投資家のたぱぞうさんが自身のブログの中でこのようなことを言われていました。

一部をご紹介します。

インデックス投資と高配当投資に共通する最大のデメリット、それは何でしょうか。それはある程度のまとまった資産がないとリターンが小さいということです。例えば年率3%を狙うような投資だと、100万円で年間3万円の利益です。多くの人はこれで待てなくなります。「なんだ、たった3万円か」となるわけです。

(中略)

では、私たち普通の人はこれら(暗号資産やCFD、FXなど)のやんちゃな投資は手を出さないほうが良いのでしょうか。これは非常に難しい問いですが、「敢えてリスクを取らなくてはいけない時期もある」ということは言えます。

特に若くて、とりたてて給与が大きくない場合は追加投資の資金もかぎられます。そうなると、リスクを取って資産を大きくしなくてはいけないときがあるのです。私もめちゃくちゃな逆張り集中投資をしていた時代がありました。ですから、心情的には非常によくわかります。

【出典】米国株で高配当株を買うメリットデメリット(たぱぞうの米国株投資)
2021-08-23

人にオススメすることと、自身で行っていることが違うケースというのは、投資の世界では往々にしてあります。

アドバイスする側が、色々なステータスにある個人投資家のすべてのリスクなど背負えないからです。

こういう前提に立った上でもなお、「インデックス運用だけしてればOK」と言い切らず、

個人投資家の葛藤に素直に向き合う姿勢こそ、たぱぞうさんの支持される理由なんだなと改めて思いました。

さて、個人投資家はこのリスク・リターンとどのように向き合えば良いのでしょうか。

高いリターンを得ようとした場合、

・ポートフォリオの5%程度でハイリスク資産
・コア/サテライトのサテライト部分でハイリスク資産

この辺りの考え方が定番かもしれません。

もう1つ挙げるとなると、それはキャッシュフロー(CF)かなと思います。

キャッシュフローとは、現金や預金の流れのことを指しまして、

「営業CF」「投資CF」「財務CF」の3つの構造から成る計算書で

一定期間のお金の流れを把握しようというツールです。

CFを個人に置き換えると

 💪「営業CF」が稼ぐ力によって得るお金の流れ。
 📈「投資CF」が資産運用におけるお金の流れ。
 🏠「財務CF」がローン返済などのお金の流れ。

こんな形になります。

企業も成長ステージによりそれぞれのキャッシュフローが増減し、

・創業期は「営業CF」も「投資CF」もマイナス
・発展期や成熟期は「営業CF」がプラスで「投資CF」はマイナス

こんなケースが多いですね。

「営業CF」でキャッシュインの状況を見ながら、適切な額を「投資CF」からキャッシュアウトしていく、というバランスが重要になるわけです。

この考え方は個人投資家のリスクの取り方にも応用できます。

例えば、アメリカ株や全世界株などの主要インデックスで運用をしている中で、

暗号資産を組み込んでハイリターンを得ようと考えると、

手取り年収で1000万円の方と、100万円の方だと取れる選択肢が大きく変わります。

ハイリスクを取りに行く場合は極論「その投資額が全損しても問題ない」範囲が妥当です。

多くの方は労働収入が原資となって運用に回っていくと思いますので、

1000万円を丸ごと暗号資産に突っ込んで全損したとしても、

前者の方は1年間働いて稼ぎ直せば済みますし、

一方で後者の方だと10年も元の水準に回復させる時間がかかります。

つまりリスクを取りすぎと言えるわけです。

もちろん、その投資家の年齢によってもその判断は変わるでしょうから、

キャッシュフロー表を作成し、今後稼ぐ額を試算してみるのも良いでしょう。

以前にご紹介したこちらの記事が役に立ちます。

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さて、そんな先生の現在は、全世界株投信1本と現金のみですから、そこそこ保守的です。

自身の「営業CF」を踏まえると、もう少しハイリターンを狙いに行っても良いなと考えていますので、

あとはそのタイミングと、購入商品の選択が大事になってきます。

9月3日のアメリカ雇用統計は金融市場にとって1つポイントになると思いますので、

そこに向け引き続きよく考えていきたいと思います。

では、ごきげんよう。

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