かせぐ

投資における「分かっちゃいるけど止められない」こと

投資における「分かっちゃいるけど止められない」こと
この記事で分かること

・分かっちゃいるけど止められない
・株式インデックスを積立で長期運用すること
・合格点の株式インデックスとは

おはーん、ペーパー先生です。

先日、20代半ばの若手と投資手法に関する意見交換をする機会がありました。

これまで、外でお金の話をすることすらほとんどありませんでしたから、

これもFP(ファイナンシャル・プランニング技能士)を取得した効果なのでしょうか(笑)

音声解説

このブログの内容はラジオでも解説しています。

先生自身の運用は、全世界株式をコアに据え、サテライトに暗号資産という組み合わせです。

サテライトに選んでいる商品を除けば、

堅実で面白みのない投資手法になっています。

一方のこの若手はハイパーグロース株で一発逆転を狙い続けています。

例に挙げると、昨年上場したばかりのコインベース(COIN)やロビンフッド(HOOD)などです。

運用資産額など踏み込んだ話まではしていませんが、

現在の推定手取り年収から想像するに、300万円前後の原資といったところでしょうか。

先生自身も今の運用に行き着くまで、2017年以降

アルファベット(GOOGL)やアマゾン(AMZN)といった

銘柄で原資を大きくしてきましたから、

まぁそこに期待をかけるのは分からないこともありません。

一方で、先生が外国株をやり始めたのは30代後半。

20代半ばであればどちらに転ぶか分からない投資より、

全軍をインデックスに集約して時間をかけて育てる方が、一般論では堅実です。

しかし彼は言います。

「それじゃあ面白くない。」

若さゆえの過ち、と言いましょうか、

若いからこそのチャレンジ精神、と言いましょうか。

支出を抑えて、全世界株式に原資を最大限投入していくことが正解なのは分かっている。

分かっちゃいるけど、個別株で一発当てる方を選びたい。

こういう結論でした。

もちろん投資に正解はありませんが、

米国か全世界かという論点はさておき、

先進国株式インデックスを長期運用する、

という正解の1つが目の前にあるのに、その打ち手をなかなか取れない。

これこそが、投資の真理なのかと思います。

さて、最後に長期積立をするべきインデックスをたった1本選ぶならどれが良いのか。

経済評論家で楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元(やまざき・はじめ)さんが

こんな見解を示されています。

インデックスの選択を採点すると…

内外の株式インデックスの組合せ ~94点
全世界株式(含む日本株)単独 91点
全世界株式(除く日本株)単独 90点
先進国株式(除く日本株)単独 88点
S&P500単独 82、83点
TOPIX単独 75点
日経平均単独 70点

【出典】資産形成:インデックスファンドの選択法/山崎 元(トウシル [楽天証券])
2021/11/19

分散の観点でいくと、債券やコモディティなど他のアセットクラスも

組み合わせるというのがセオリーでありますが、

そもそも株式との相関が強くなっていることから

全世界株式1本でいいのではないか、というのが山崎さんの主張です。

この数年で注目を高めたS&P500は、地域分散が利いていないという点で、

かなり点数が低くなっていることにも注目です。

日本の指数は…言わずもがなですね。

将来に向けてお金をゆっくりでも良いから丁寧に育てたいという人にとって、

たいへん参考になる情報になるかと思います。

低コストで手間をかけずに、堅実な商品を長きにわたり育てていく。

様々な誘惑や勧誘などを耐え凌ぎ、相場の上げ下げに一喜一憂せず、

退屈でつまらない運用であることを乗り越えた先に、

あなたのお金の未来があります。

では、ごきげんよう。

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株式市場はせっかちな人から我慢強い人へお金を移す装置です。(アメリカの投資家・実業家 ウォーレン・バフェットさん)

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