・年収額というのは=能力ではない
・急成長している業界
・会社選びの以前に業界選び
おはーん、ペーパー先生です。
先日、このようなツイートが注目を集めました。
何度も言いますが、年収400万円と年収1000万円の人の能力の差なんてほとんどありません。年収1000万円の人は1000万円稼げる「環境」にいるから年収1000万円なんです。能力よりも環境。どれだけ能力が高い人でも年収400万円の環境ならそれ以上稼げません。
— Tomo (@popo_hamu_s) February 20, 2022
年収額=能力ではない、というのはその通りです。
ここでいう環境というのは様々な観点があります。
「会社」や「設備」「制度」「同僚」「上司」。
もちろん「景気」などの要因だって含まれます。
しかし最もシンプルに考えるのであれば「業界」になるのではと思います。
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当たり前ですが、業界全体が潤っていれば活躍に関係なく
給与水準も高いし、しっかりボーナスも支払われます。
逆に業界全体がシュリンクしているような場合は、
どれだけ頑張って成果を上げたとしても、収入は限られます。
つまり、成長産業を見極めてその中に飛び込めるかどうか。
これは稼ぐ上で非常に重要なエッセンスとなります。
では、どのように見極めるか。
このような分類ができるかと思います。
・業界規模
・成長率
・利益率
・平均年収
全業界の中でどのぐらいに位置付けられているのか。
それを定量的に知っておくことは重要です。
参考になるのは、国内業界の動向や現状、ランキング・シェアなどを
分析しているサイト「業界動向サーチ」です。
有価証券報告書などのデータに基づき、
各業界の勢いを多角的に知ることができます。
例えば
全199の業界から、業界動向サーチ編集部が急成長している業界とその要因をピックアップしたものです。
<🏢建設コンサル業界>
・国内インフラの老朽化と防災需要で成長
・2020年のコロナ禍でも堅調に成長
・アジアやアフリカなど途上国のインフラ需要も
業界規模
0.6兆円(142位/190業界)
成長率
+4.9%(32位/190業界)
利益率
+4.2%(47位/190業界)
平均年収
651万円(68位/190業界)
……
<💊ドラッグストア業界>
・新規出店を背景に拡大するドラッグストア
・医薬品、食品、日用品、化粧品の4本柱
・2021年にマツキヨとココカラが統合
業界規模
7.5兆円(38位/190業界)
成長率
+6.0%(24位/190業界)
利益率
+2.5%(86位/190業界)
平均年収
627万円(85位/190業界)
……
<⛰アウトドア用品業界>
・デジタル化の反動、「自然回帰」の流れ
・コロナ禍の「3密」を避ける動きも後押し
・アウトドア人気に他業種からも参入
業界規模
0.2兆円(173位/190業界)
成長率
+11.7%(7位/190業界)
利益率
+4.2%(49位/190業界)
平均年収
606万円(104位/190業界)
……
<💻インターネット業界>
・「巣ごもり消費」によるネット通販が伸長
・コロナ禍に伴う、ネット利用増も追い風
・飲食、旅行、人材派遣系は大幅減収
業界規模
5.9兆円(46位/190業界)
成長率
+9.7%(12位/190業界)
利益率
+3.3%(70位/190業界)
平均年収
569万円(137位/190業界)
……
<🤖AI業界>
・2020年の成長率は47.9%の大幅増
・コロナ禍でも出資額は増加傾向、DXも追い風
・ようやく実装段階に、本格普及はこれからか
業界規模
0.07兆円(186位/190業界)
伸び率
+17.0%(1位/190業界)
利益率
+6.5%(21位/190業界)
平均年収
641万円(73位/190業界)
……
<💴100円ショップ業界>
・不況に強い100円ショップ業界、コロナでも盛況
・ハンドメイドやDIY、防災グッズなどが人気
・2021年以降は物価上昇が懸念要因
業界規模
0.8兆円(127位/185業界)
成長率
+5.2%(29位/185業界)
利益率
+1.9%(91位/185業界)
平均年収
507万円(158位/185業界)
……
<🎮ゲーム業界>
・コロナによる外出自粛が追い風に、大幅増収
・「プレステ5」はいまだ品切れが続く
・覇権争い激化の「クラウドゲーム」にも注目
業界規模
6.6兆円(41位/190業界)
成長率
+10.9%(10位/190業界)
利益率
+9.5%(9位/190業界)
平均年収
657万円(63位/190業界)
こうやってみると、いずれもコロナ禍をたくましく
生き抜いた業界がずらっと並びますね。
これは2020年-21年という「点」を捉えたものですが、
業界の特性がここからも良くわかります。
ドラッグストア業界は規模こそありますが、利益率が低い。
インターネット業界も規模はしっかり、成長力も高い反面、
利益率も平均年収も伸びがイマイチ。
今をときめくAI業界は規模こそありませんが、全業界No.1の成長率。
巣ごもりでの恩恵を多く受けたゲーム業界は、どの数字も満遍なく高い。
こうした情報を入り口に、興味のある業界の成長が継続しているのかどうか。
就職活動や転職活動をする際には、そうした見方をしていくわけです。
先生の属するIT業界も社会人になった2000年以降、
緩やかではありますが成長を続けている業界です。
以前と比べると利益率は低下傾向になりますが、
規模や成長率が上向き続けていることは、自身の稼ぎを増やしていく上でも外せません。
会社選びの以前に、業界選び。
これは、副業・兼業、フリーランスなどで仕事の幅を広げる際にも
注目をしていくべきポイントの1つです。
どの業界に身を置くかで年収の8割方を決めると言っても過言ではない。
しっかり稼げる業界を目利きして意思を持って飛び込んだという方も多いと思いますので、
そうした動きができる素質すらもその人の稼ぐ力を決めます。
もちろん、勢いが限られる業界でも、ライフワークとして仕事に取り組まれている方も多くいらっしゃいます。
そうした生き方を否定をするものではありませんし、
好きなことを見つけて仕事をできているというのは十分幸せとも言えます。
先生のように特にやりたいことがなく、何となく仕事で食べる分を稼いでいるような人にとっては、
「同じ働くならば稼ぎは多い方がいいよね」
という、はっきりしたスタンスを持たない人に向けた今日のお話でした。(笑)
では、ごきげんよう。
よろしければ、こちらの記事もごらんください。
目利きやセンスは年収にも関わる。