・他の投資会社との違い
・3つのポイント
・宮本武蔵と織田信長
おはーん、ペーパー先生です。
13日(木)21時から、日経電子版のオンラインイベント空間「NIKKEI LIVE」にて、
決算で5兆円に迫る純利益を叩き出したソフトバンクグループ孫正義会長兼社長の単独インタビューが行われました。
なんてタイムリーな出演!日経さんが脱・新聞を目指して、
生で情報を届けるこうした分野にめちゃくちゃ力を入れていることが良く分かりますよね。
日経電子版会員の方は以下からアーカイブ視聴が可能です。
【出典】孫正義氏、テックとファンドを語る(日経電子版)
2021年5月13日(木)
さて、このインタビューの中で孫会長はビジョンファンドをはじめとする
投資戦略の考え方について語りました。
その中でも、他の投資会社との違いについての説明の中で挙がったのがこの3点。
①経営者の在り方
②群戦略の意味
③事業買収の有無
今日は孫会長が語った「情報革命」をやり切るために必要と考えるポイントをやわらか紹介します。
3つのポイント
それぞれ、どのような趣旨のコメントだったかを見ていきましょう。
どのような会社であれ、売上高が1000億、2000億の規模を超えたら経営者は投資会社的発想で考えるべき。
経営とは、経営資源をどの伸びる分野に持っていくのか、縮小するのかが一番大事な意思決定。
こうしたポートフォリオマネジメントをやらなければいけないし、
その究極の形がビジョンファンドである。
通常の投資会社は最終的な目的が資金を得ることであるのに対し、
ソフトバンクグループは「情報革命」の達成のために、
その方向へ飛び立っていく群れを作ることに重きが置かれている。
群れ、つまり出資先の企業群の経営者たちが、お互いに切磋琢磨して
そして入れ替わり立ち替わりしていきながらも、
みんなで「情報革命」していくことを目指している。お金はあくまで結果。
英国の半導体設計大手アーム買収のような事業買収を行うことは効率が悪い。
自分自身がそこに注力をすれば時間を多く取られ、
効果が出た時は大きいかもしれないが、失敗すればそれで終わりになってしまう。
時間の使い方として非効率である。
さいごに
まとめると、①は視座の話、②は目的の話、③は効率の話だったわけですが、
すべては「情報革命」に通じるという点で一貫していますよね。
孫会長の話の中で、
剣豪として名をはせた宮本武蔵。そして三英傑の一人、織田信長。
この2人の名前が出ました。
信長は1534年生まれ、武蔵は1584年生まれですので、あくまで例え話になりますが、
2人が同じ時代に居て、剣で直接対決すれば恐らく宮本武蔵の方が遥かに優れているだろう。
ただ、織田信長であれば軍を率いて鉄砲で取り囲んでハイ終わり、となる。
つまり、2人はそもそも同じ土俵にいないし、信長からすれば宮本武蔵はライバルでも何でもない。
周囲からライバルだと言われる企業はたくさんあるが、
実際自分はそんなことをまったく思ってもないし、一瞬も、1秒も、気になんかもしてない。
だから妬みもないし、羨ましくもないし、競争心も抱かない。
「郡戦略」の位置づけを示す実に孫会長らしい例え話でした。
さて、今回の話をたった一言で表すと
“再現性”
だと思います。
「情報革命」に向けて進んでいく仕組みを作り切り、
あとは、誰が船を預かってもコンパスの指す方向へ動いていく。
これはソフトバンクグループさんだけに限った話ではなく、
あらゆる企業や集団にも必要なことですね。
先生自身も、勤務先で預かっている部署のマネジメントでは、
この再現性をどうつくれるかを重要視しています。
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では、ごきげんよう。
MBOに対する姿勢については依然として表明せず。