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たまたまのたまたまのたまたま:バークシャー超えのソフトバンクグループ

たまたまのたまたまのたまたま:バークシャー超えのソフトバンクグループ
この記事で分かること

・ソフトバンクグループさんの連結決算
・決算会見の要旨
・世界企業の純利益ランキング

おはーん、ペーパー先生です。

12日に、ソフトバンクグループさんが発表した2021年3月期の連結決算(国際会計基準)は、

純利益が4兆9879億円となり、国内企業で過去最大となりました。

同日の決算発表だったトヨタ自動車さんは、2021年3月期の連結決算(国際会計基準)で

純利益が前の期比10%増の2兆2452億円。

コロナ過で自動車各社が苦しんでいる中、米中を中心とした需要回復をいち早く取りこんだことで

大きく利益を伸ばしたという事実は、この会社の強靭さを表しているわけです。

ところが、当日の報道番組では、この話題が二番手に回されていたことからも、

ソフトバンクグループさんの純利益4兆円超のインパクトが如何に大きかったかが分かります。

今日は決算会見での孫正義会長兼社長のコメントをサマリーとしてやわらか紹介していきます。

決算会見の要旨

まずは冒頭の決算説明から。

💬コメント

・(創業時に)いつか必ず売り上げも利益も1兆(丁)、2兆(丁)と豆腐屋のように数えてみせると宣言した。

・(決算年度を振り返り)私としては投資の失敗など多くの反省点もあった。

・純利益よりも、保有する株式の価値から純有利子負債を差し引いたNAV(ネットアセットバリュー)の方が大切。

・投資会社と言っても相場で一喜一憂するのではなく、AIを使ってビジネスモデルを再定義したい。

・(26.1兆円のNAVのうち)半年前はアリババ株が約6割を占めたが、現在は43%。ビジョンファンド1の比率は2~3年前は全体の5~10%だったが、25%になった。

・(ビジョンファンド)は近い将来に全体の中で最も大きくなる。

・成功報酬も入るソフトバンクグループは4年間の複利で39%に達している。

・ビジョンファンド1、2、ラテンアメリカファンドを合わせて足元の投資先が224社に達している。

・ビジョンファンド2はすでに投資を終えたビジョンファンド1を上回る95社に達している。

・我々の一番大切な武器であり財産であるのは”向こうにある夢を必ず掴むんだ!”という胸の高鳴り。

・5兆円、6兆円では満足しないし、10兆円でも満足しない。

続いては報道機関とのやり取り。

🙌質疑応答

Q:外部投資家から資金を集める予定は?
A:ビジョンファンド1のエグジット(投資回収)も出てくるので、自分たちの資金で回転できるし、今はこれでいいんじゃないかという思いがしている。永遠に投資家を募集しないとは決めていないが、無理してお願いはしない。

Q:中国などで進むIT企業への規制については?
A:人々の社会生活のために規制が増えている。健全な成長にはいいことで、歓迎している。(投資先は)伸び盛りの新しい分野を切り開くパイオニアへの出資が中心。規制がかかるGAFAのような大企業とは違う分野へ投資している。

Q:SPAC(特別買収目的会社)については?
A:二百数十社の投資先のうち、SPACはやるとしても年間数社だろう。大半は一般的なIPO(新規株式公開)になる。

Q:『AI後進国』の日本が脱却するためには?
A:アイデアはあるが、ここで話すのは時期尚早だ。世界にユニコーン社数は1000くらいある。AI分野でもそれぐらいあるなかで、日本は3社くらいしかない。徹底的に後れを取っている。せめて10%くらいを日本が占めないとおかしい。

Q:総務省を巡る接待問題について
A:監督官庁と癒着する会食は当然いけないし、我々はしていない。もっと大きな問題は年間数千万円もの報酬を払って天下り(の人材)を監督官庁から受け入れていることだ。

【出典】2021年3月期 決算説明会(ソフトバンクグループ)
2021年5月12日

【出典】ソフトバンクG孫社長、投資先「昨年度以上に上場」(日経電子版)
2021年5月12日 15:54 (2021年5月12日 21:10更新) [有料会員限定]

さいごに

コロナ過でのカネ余りがビジョンファンドのカンフル剤となり、急激な業績改善に繋がっていますが、

ビジョンファンド1は総額で986億ドル(約10兆8000億円)。

その多くがサウジアラビア政府や外部投資家からの出資となっており、

投資元本の7%を毎年支払う契約になってます。

こんな話があったら一般庶民の投資家は詐欺を疑ってしまうような好条件。

一方でソフトバンクグループさんからすれば重しにもなっていたわけです。

今後は自己資金を中心とした運用に軸足が移りそうですね。

さて、今回の決算で世界企業の純利益ランキング、

マイクロソフトを抜いて3位に躍り出ました。

世界企業の純利益ランキング

1位 アップル 20年9月(決算期) 6兆1905億円(純利益)
2位 サウジアラムコ 20年12月 5兆2618億円
3位 ソフトバンクグループ 21年3月 4兆9879億円
4位 マイクロソフト 20年6月 4兆7882億円
5位 中国工商銀行 20年12月 4兆7499億円
6位 バークシャー・ハザウェイ 20年12月 4兆5399億円
7位 アルファベット 20年12月 4兆2994億円
※海外企業はQUICK・ファクトセットの円換算数値

【出典】ソフトバンクG、利益「世界3位」とバフェット氏の背中(日経電子版)
2021年5月12日 2:00 (2021年5月12日 5:34更新) [有料会員限定]

ソフトバンクグループさんの業態を踏まえると、このランキングで見るべきは

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイさんを超えたことの方かもしれません。

それぞれ「バリュー投資」と「AI投資」で、その性格も中身も全然違いますが、

果たして会見で孫会長が言われていた「たまたまのたまたまのたまたま」は今後も続くのかどうか、注目ですね。

それにしても、ソフトバンクグループさんの決算会見動画は、視聴コンテンツとしても勉強になるし面白いですね。

こちらの記事もよろしければご覧ください。

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では、ごきげんよう。

今日のまとめ

時価総額、バークシャーは72兆円、ソフトバンクグループは16兆円。

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