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インデックスには「新陳代謝」が必要

インデックスには「新陳代謝」が必要
この記事で分かること

・インデックスとは何か
・インデックスの新陳代謝
・米国インデックスの強さ

おはーん、ペーパー先生です。

今日は「新陳代謝」について話をしていこうと思います。

新陳代謝とは

古いものが次々と新しいものに入れ替わること。古くなったり死んでしまった細胞が、新しいものに入れ替わる新旧交代のこと。

通常は、髪の毛や皮膚など、我々の身体のことを指す言葉として使われることが多いのではと思います。

今回は、株式市場を主題にインデックスの新陳代謝についてやわらか解説していきます。

インデックスとは何か

株式市場には、投資家などが売買の基準にしたり、経済の状況を測るための指標があります。

それがインデックスと呼ばれるものです。

日本だと
・日経平均株価(日本経済新聞社)
・TOPIX(トピックス) / 東証株価指数(東京証券取引所)

米国だと
・ダウ平均株価(S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ)
・S&P 500(S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ)
・ナスダック総合指数(NASDAQ)

よくニュース等で耳にされる方も多いと思います。

これらは証券取引所もしくは企業が算出しているもので、

その国の経済が良いのか悪いのかを過去との比較で判断をする、つまりバロメーターになっているわけです。

指数算出の仕方も大きく2つに分かれます。

時価総額加重平均型株価指数

(じかそうがくかじゅうへいきんがたかぶかしすう)

組入銘柄の時価総額合計を、除数で除算して求めるもの。

<計算式>
株価指数の値 = 構成銘柄の株価の合計 ÷ 一定の数

<代表指数>
・東証株価指数 (TOPIX) (日本)
・S&P 500(米国)
・ナスダック総合指数(米国)
・香港ハンセン株価指数(香港)
・上海総合指数(中国)

<特徴>
・値がさ株の影響を受けにくい。
・時価総額が大きい企業の影響を受けやすい。

株価平均型株価指数

(かぶかへいきんがたかぶかしすう)

組入銘柄の株価合計を、除数で除算して求めるもの。

<計算式>
株価指数の値 = 構成銘柄の時価総額の合計 ÷ ある一定時点の時価総額

<代表指数>
・日経平均株価(日本)
・ダウ平均株価(米国)

<特徴>
・時価総額が大きい企業の影響を受けにくい。
・値がさ株の影響を受けやすい。

株式の流動性などを考慮しながら、定期的にこれらインデックスの構成銘柄は組み換えが行われます。

ご覧の通り算出方法によって一長一短があります。

一般的には、TOPIXやS&P 500などが採用している時価総額加重型が、株式市場の全体を見渡すという意味において、資産運用のインデックスで利用される傾向が高くなっています。

では、こちらだけ見ていれば良いのかというと、時価総額と株価は必ずしもイコールの動きをするわけではなく、両方を見て経済状況を把握する方が誤りがないと言えるのです。

米国インデックスの強さ

そんなインデックスにおいて2020年、大きなトピックスは以下の2つでした。

○エクソン・モービルさんがダウ平均株価の構成銘柄から除外された。
○テスラさんがS&P 500に採用された。

エクソン・モービルさんは1911年、スタンダード・オイル分割で、エクソンおよびモービルの前身会社がそれぞれ独立して誕生した石油メジャーの1つです。

1928年以来92年間、ダウ平均に採用されていた最古の構成企業でした。

それが1999年設立のセールスフォース・ドットコムさんに組み替えられたわけです。

なお、ダウ平均株価30社の組み替えには定量的な基準はありませんが主に、

①時価総額が大きい。
②企業の名声がある。
③多くの投資家が関心を示している。
④持続的な成長をしている。
⑤米国で設立されて本社がある。
⑥売上高の大半を米国内の営業活動で生み出している。

このように選定されているとされ、名実ともに米国を代表する30社となっているわけです。

もう一方の主要インデックスであるS&P 500に採用されている500社は、時価総額ベースで全上場株式の8割を占めます。

業種別では

■テクノロジーセクター
18.5%(10年)→27.4%(20年)

■エネルギーセクター
10.9%(10年)→2.0%(20年)

このように米国はこの10年だけみても、産業構造に大きな変化があったことがインデックスを通して分かります。

さいごに

30年間で日経平均株価は1.1倍、ダウ平均株価は12倍になっています。

ただしその実態は数字上だけからは読み取れません。

なぜならばダウ平均株価の構成銘柄は、先述の通り半数以上が入れ替わっているからです。

同じように構成銘柄を組み変えてきている日経平均との差はどこから生まれるのか。

「成長企業をしっかり取り込み、競争力を失った企業はどんどん脱落していく」

スポーツの世界と同様に、そうした厳しい競争環境の中で切磋琢磨されているからこそ、

米国インデックスの強さはあるのかもしれません。

投資は自己責任でね。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

インデックスはその国の強さを知るバロメーター。

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