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アートとテクノロジーが生む新しいサービス5選

アートとテクノロジーが生む新しいサービス5選
この記事で分かること

・アートテックのいま
・身近になったアート
・証券化が進むアート

おはーん、ペーパー先生です。

先生は元グラフィックデザイナー。

そういう意味では映画やゲームなど、クリエイティブなものに興味があり、

自身でイラストなども描きますから、アートも好きな分野です。

音声配信で利用している「stand.fm」(スタンドエフエム)で、

クリエイターを多くフォローしているのもそういった理由があります。

こちらの日経電子版で取り上げられていた内容をもとに

今日はアートとテクノロジーが生む新しいサービスについて、やわらか解説します。

アートとテクノロジーが生む新しいサービス5選

ANDART(アンドアート)

アート×シェアード
株式会社ANDART


【出典】1分でわかる!【ANDART】サービス紹介動画(ANDART)

「アートと投資」というと世界中の富豪が、

ゴッホさんやバンクシーさんなどの作品などをオークションにて億単位で競り落とす、

みたいな、自分と別世界のことだと思われるかもしれません。

これがテクノロジーの力で急速に身近な存在になってきています。

サイバーエージェントさんなどが出資をするアンドアートは、

アート作品を複数人で共同保有できる会員権プラットフォーム「ANDART」を提供しています。

パブロ・ピカソさんが、版画で妻ジャクリーヌさんを描いた一作「Portrait de Jacqueline de Face Etat Ⅲ 21-21-1961(Bloch 1064)」。

これは1,270万円する作品なので、通常はなかなか手が出ません。

「ANDART」では、複数人で共同保有する形にし、安価でオーナー権を保有することができます。

オーナー権単価は1万円(1枠)となっており、この権利を売買することも可能です。

扱う作品は現在20ほど。バンクシーさんやアンディー・ウォーホルさんのほか、

草間彌生さん、奈良美智さんなどの日本人作家の作品も扱っています。

オーナー権を持つとどうなるのか。

 <オーナー優待>
  ①オーナー限定鑑賞イベント
  ②オーナー証明書
  ③マイギャラリー
  ④最新アート情報
  ⑤オーナーとして名前が載る
  ⑥マーケットレポート
  ⑦オーナー権売却

オンライン上での鑑賞のほか、

年に1度開かれるオーナー限定の展示会や駅など公共スペースでの展示で

オーナーとして名前が掲出されるとのことです。

また、二次流通市場については6作品ほどでテストが行われています。

Casie(カシエ)

アート×サブスクリプション
株式会社Casie


【出典】【Fresh Faces #252】藤本翔(株式会社Casie 代表取締役社長 CEO)(Fresh Faces 〜アタラシイヒト〜BS朝日)

7,000点以上の絵画から、季節や好みに合わせてレンタルすることができる

アート作品の定額制レンタルサービス「Casie 〜かしえ〜」は、

コンサルティングファーム出身の藤本翔氏が2017年に設立しました。

レンタル料の35%が作者に還元され、創作活動を支える役割を担うほか、

作者とユーザーが出会えるオークション開催など、作り手と買い手を繋ぐ場の提供も行っています。

絵の大きさにより、月額1,980円、2,980円、5,300円の3つのプランがあり、

取り換えは最大で月1度、つまり年間12作品を自宅などに飾ることができます。

また、気に入った作品は購入も可能です。

現在、800人のアーティストからおよそ1万点の作品を預かっているとのこと。

TRiCERA(トライセラ)

アート×eコマース
株式会社TRiCERA


【出典】#001 About us! | TRiCERA Official Channel(TRiCERA)

作り手と買い手を繋ぐ「ドロップシッピング」と呼ばれる事業を手掛けるのが

現代アートの越境ECサイト「TRiCERA.NET」を運営するトライセラさん。

シーメンスさんやナイキさんなどで調達業務を経験された、井口泰氏が2018年に設立。

越境eコマースは各国・地域ごとの税制の違いや関税手続きなどが煩雑ですが、

「TRiCERA.NET」では、配送に関わる手続きを全て代行してくれます。

出品アーティスト約2,400人のうち、日本の作家は2割ほど。

残りはアジアを中心に、南米やアフリカなど、新興国の作品も含め

計80地域の作家が登録しています。

大日本印刷(DNP)さんと組み、アート作品を部数限定でプリントアウトするという、

より低価格でアート作品を販売する新サービスも話題となっています。

between the arts

アート×アーカイブ
株式会社between the arts


【出典】between the arts サービス紹介:コレクター篇(between the arts)

アート作品を多数保有している方は、環境やセキュリティ面において管理が大変なわけですが、

1作品あたり1,000円/月で保管してくれるサービスを手がけるのがビトウィーン・ザ・アーツさんです。

大城崇聡氏が代表を務め、先月にはビズリーチ創業者ファンドなどから

計5,500万円の資金調達をしたことも発表されました。

美術倉庫」では、作家や作品名、制作時期やサイズなどの情報とともにオンライン上でアーカイブし、

「温度20度・湿度50%」の専用倉庫で収納してくれます。

1作品単位から預かり可能で、小ロット需要を汲み取ったサービスとなっています。

スタートバーン

アート×ブロックチェーン
スタートバーン株式会社


【出典】Dooo 施井泰平さん「ブロックチェーンでアートを民主化する」(前編)190509(TBS NEWS)

従来、アート作品が本物であることを示す証明書は紙1枚である場合が多く、

偽造されてしまうケースもあったそうです。

こうした課題を解決するために取り組んでいるのが、

証明書発行や来歴管理、売買履歴、規約などをブロックチェーンで一元管理するサービス「Startbahn Cert.」を手がけるスタートバーンさん。

多摩美術大学の絵画科油画専攻卒業後、美術家としても活動していた施井泰平氏が2014年に設立。

発行されるブロックチェーン証明書では、過去の所有者の記録や作品固有ルール(例えば売却時の作者への還元率など)の記録も可能です。

サービス料金の負担は販売したギャラリー側で、コレクターの手を渡る度、

購入者がサービスにログインし、来歴情報をアップデートする仕組みになっています。

さいごに

いかがだったでしょうか。

テクノロジーの力によってアートがより身近により便利になった。

先生はそういう印象を受けました。

また、見て楽しむという以外に、投資先の一つとして

証券化と同じようなことが行われていることも注目ですね。

昨今、

・ボブ・ディラン氏の600曲の著作権を米ユニバーサルが取得。
・米メトロ・ゴールドウィン・メイヤーが会社売却を検討。
・テンセントが米ユニバーサルミュージック株式を追加購入。

こういった話題を目にする機会が多くなりましたが、

「ネットフリックス」や「スポティファイ」といった世界的な配信プラットフォームが整備されたことで、

過去の映画や音楽などの作品価値が再度高まっており、

作品単位で証券化しているとも受け取れます。

一部の企業間でやり取りされるこうした作品権利を、

近い将来、個人が売買する時代が来るかもしれませんね。

ビートルズ楽曲が生む収益に連動したETFなんて面白くありませんか?

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

アートも証券化していく時代。

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