・コロナ禍の家計はどうなっていたか
・コロナ禍で投資行動はどうなっていたか
・コロナ禍は家計と向き合う時間になった
おはーん、ペーパー先生です。
新型コロナウイルス禍が資産形成にどんな影響を与えていたかについて調査をした、
三井住友信託銀行さんのレポートが1月に発表されました。
【出典】新型コロナショックが資産形成の追い風に?(ミライ研)
−好条件がそろい「クセになる資産形成」への扉が開く−
2021.01.08
その中では徹底した守りの家計で、この緊急事態を凌いでいこうという世の中の傾向が読み取れました。
今日は、コロナ禍での家計状況についてやわらか解説します。
コロナ禍の家計はどうなっていたか
まずは、総務省「家計調査」から収入(緑字)と支出(赤字)の増減推移をご覧ください。
政府が新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として行った一律10万円の特別定額給付金により、
5月から7月にかけて収入が大きく上がっています。
一方で支出は感染拡大が始まった2月を境に急激に落ち込んでおり、
収入と支出のギャップはむしろ拡大していることが分かります。
こちらは貯蓄率の推移をまとめた表で、5月は24.9%、6月は62.4%となっています。
どう読み解けば良いかというと、
通常、
・5月はゴールデンウィークによる消費により、マイナスになることがほとんど。
・6月は多くの会社員が賞与月であることから例年は40%前後で推移。
ということですので、一回目の緊急事態宣言により、
支出することがそもそも難しく、必然的にそうなったしまった結果、であると言えます。
こちらの図を見ると普通預金などの流動性預金が2020年6月にかけて大きく伸びており、
残高は前期比で30兆円増加し、初めて500兆円を突破しました。
コロナ禍で投資行動はどうなっていたか
では、投資への流れはどうなのか。
投資信託の資金増減額は、2020年3月から5月の3ヶ月連続で1兆円以上の純増となっています。
NISA口座の開設数は2020年に入って以降、増加が加速しており、
従来は四半期ごと25-30万口座前後の増加だったものが
3月末~6月末には40万口座と大きく伸ばしています。
おうち時間を使って、資産形成に目を向ける人が増えたと言えます。
ここまで見てきますと、コロナ禍での家計は、
・支出する機会の減少により例年と比べ貯蓄が大きく増加。
・給付金は普通預金口座に振り込まれたままの可能性が高い。
・30代から40代を中心にNISAを活用した資産運用が加速。
このような傾向が見えてきます。
さいごに
株式や投信よりも流動性預金(普通預金など)の伸びが急ですから、
まだまだ貯蓄から投資へ、という流れには至っていないようです。
ただ、「コロナ禍のおうち時間」というものが家計と向き合うきっかけになっていることは事実であり、
先生自身も昨年、家計を劇的に改善させた一人でした。
こういう時期だからこそ、振り返り・見直しをしっかりやっていきたいと改めて感じますね。
では、ごきげんよう。
給付金、結局居場所、預貯金に。(先生 心の俳句🧻)