・異動が決まったけど後任者がいなくて困ってる方。
・組織図が形骸化している方。
・部下を活かしきれていない方。
おはーん、ペーパー先生です。
先日「考えさせるマネジメント」を活用した組織育成の考え方について紹介をしました。
本日は、このアプローチと合わせて備えておきたい、自分の「後任」について深堀をしていきたいと思います。
人をまとめていく立場になると権限が広くなります。
それは、ヒト・モノ・カネを動かす範囲を広げることで、自分一人では成し遂げられないことを、組織という力を使って達成するためです。
一方で権限を持ち始めると「他の人には権限を渡したくない!」となるのも人の性。
自身の仕事をブラックボックス化して、他の人では同じ役割を担えないようにするケースは、ビジネスシーンで良くあります。
今日お話しするテーマはこれのまさに真逆。
しっかり「後任」を育てて、いつ何時でもバトンを渡せるようにしておいた方が結果的に自分にとって良い、という内容です。
では早速始めていきましょう!
後任を決めておくメリット
皆さんは組織図を作られてますか?
組織図とは:
組織の編成を記したもので、役割分担の系列や指揮・命令系統などが一目で分かるよう構造を図で示したもの。
マネジメントの定説としては1人が見切れる範囲はせいぜい6名程度。
「部下の人数」と「上司の負荷」との関係分析では、部下が6人以上になると、コミュニケーション時間が急激に増えるという結果もあります。
【出典:職場の科学 日本マイクロソフト働き方改革推進チーム×業務改善士が読み解く「成果が上がる働き方」】
ただ、中には自分の下に10人も20人も、文鎮状にぶら下がっているというケースもあるかと思います。
今日取り上げる「後任」を決めるというのは、こうした指示系統を見直す良いきっかけになると思います。
では何をすべきか。
ズバリ「自分の後任はこの人!」と明確に決めてしまうことです。
これは本人に宣言しても良いですし、心の中に留めるだけでもOKです。
要は覚悟を決めることが大事なのです。
①常に業務整理をする習慣が生まれる。
②教えることで新しい発見がある。
③部下の成長に繋がる。
④組織の継続性が高まる。
1つずつ見ていきましょう。
①常に業務整理をする習慣が生まれる。
自身の業務を第三者に伝えるためには、何をどのように進めているのかの整理が必要です。常日頃からこうした情報を整理しておく癖が身につきます。
②教えることで新しい発見がある。
部下に業務を教えている中で、自分では思いもしなかったアイディアが提案されたりします。そうした第三者からの意見を取り入れることで、業務自体の効率化にも繋がります。
③部下の成長に繋がる。
部下にとっては、リーダーと二人三脚でフォローを受けながら業務の幅を広げていけますので理想的なOJTとなります。また、同じように部下もさらにその部下に対して仕事を渡していくようにするため、覚える・教えるの両面で成長します。
④組織の継続性が高まる。
万が一、リーダーが急に不在の状態となっても、「後任」設定した部下を軸にして組織を動かし続けることが可能になります。
これらを進めるときのポイントは以下です。
・すべての階層で芋づる式に業務を部下に渡していく。
・効率化して作業を減らす。
・採用などでの追加人員等で層を厚くする。
当たり前の話ですが、リーダーからその部下に一方的に仕事を落とすだけだと部下はキャパオーバーになります。
また、このままでは組織図でもっとも現場に位置するチーム員は、業務を上から貰うだけになります。
そのため、効率化して作業を減らすことや、採用などでの追加人員等で工夫をしていくことが大前提です。
これをやっていくことで、リーダーは空いた時間で、組織全体のマネジメントにより多くの時間を費やせるようになります。
出し惜しみしない人が求心力を持つ
今のポジションを他に渡したくない、ということでブラックボックス化してしまうリーダーの組織はそもそも育ちません。
SNSなどで「この情報は有料登録した人だけに教えます」としている人と、「すべて無料で公開しています」という人だと、将来影響力を持つインフルエンサーになりやすいのはどちらでしょうか?
そう、後者です。
結局、出し惜しみしない人が求心力を持つ時代であることは、ネット上でもオフィスの中でも同じです。
部下を持たれてお仕事をされている方はぜひ実践してみてください。
では、ごきげんよう。
隠すより晒せ。