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初任給のいま:画一的な「学歴別初任給制」崩壊へ

初任給のいま:画一的な「学歴別初任給制」崩壊へ
この記事で分かること

・業種別初任給ランキング
・学歴別の初任給
・各社の取り組み

おはーん、ペーパー先生です。

今週で4月を迎えますね。

多くの企業では2021年度がスタートします。

それとともに多くの新社会人が誕生するわけです。

皆さんは最初の給与って覚えてますか?

先生はベンチャー企業入社でしたが、年俸制の12分割支給だったこと以外、

具体的にいくらだったかは全然思い出せません。

初心を忘れるというのは、こういうところからですね笑

今日は日本企業の業種別初任給ランキングをやわらか紹介します。

業種別初任給ランキング

まず、初任給とは何か、言葉の定義からいきましょう。

初任給とは

学校を卒業して社会人になり、初めて支給される給与のこと。「基本給」と「手当」で構成される。「基本給」は、年齢や勤続年数、個人の技能などに応じて企業が定める給与の基本額。「手当」は、この基本給とは別に支払われる、通勤手当や住宅手当、扶養手当、残業手当、家族手当、出張手当などのこと。

では、さっそく業種別ランキングです。

業種別初任給ランキング2021

※カッコ内は対象企業数、額は業種平均

全体(1318社) 221,710円
証券(21社) 239,048円
商社(44社) 232,580円
情報・通信(170社) 231,218円
住宅・建設・不動産(199社) 230,067円
生活・サービス(268社) 222,055円
エレクトロニクス(58社) 219,736円
流通・外食(108社) 218,768円
素材・エネルギー(121社) 215,518円
機械(117社) 213,640円
食品・アグリ(54社) 213,391円
銀行・保険(122社) 211,929円
自動車(36社) 209,334円

参考までに全体ランキングです。

全体初任給ランキング2021

※カッコ内は前年比

1位:日本商業開発 500,000円(0円) 住宅・建設・不動産
2位:MSD 480,000円(ー) 生活・サービス
3位:北の達人コーポレーション 380,000円(0円) 食品・アグリ
4位:ディア・ライフ 350,000円(+120,000円) 住宅・建設・不動産
5位:アビームコンサルティング 340,300円(0円) 情報・通信
6位:セプテーニ・ホールディングス 336,350円(0円) 生活・サービス
7位:フューチャー 320,000円(0円) 情報・通信
7位:Mマート 320,000円(0円) 情報・通信
7位:トヨクモ 320,000円(+10,000円) 情報・通信
10位:ソースネクスト 315,000円(0円) 情報・通信

<サマリー>
・例年同様「証券」「商社」「情報通信」が高く、大手を中心に前年から引き上げるケースも目立つ。
・「住宅・建設・不動産」では、ディア・ライフの120,000円増を始め、他業種よりも増加傾向。

<調査概要>
調査会社:日本経済新聞社が、日経リサーチ協力のもとで実施。
調査方式:アンケート方式
調査対象:上場企業および日本経済新聞社が独自に選んだ有力な非上場企業。今回は2021年3月上旬までに回収した2021年大卒の初任給1次集計速報値。
補足:グループ内の各社で金額が異なるため、そのうちの代表的な企業のものを採用している場合がある。固定残業代を含んだり、薬剤師などの資格所有者に限定していたりなど、条件つきの場合も含む。

学歴別の初任給

日本経済団体連合会さんと東京経営者協会さんによる

2020年3月卒「新規学卒者決定初任給調査」の結果は以下の通りです。

学歴別の初任給

大学院卒・事務系 234,590円
大学院卒・技術系 236,549円
大学卒・事務系 218,472円
大学卒・技術系 217,864円
高専卒・技術系 194,186円
短大卒・事務系 184,318円
短大卒・技術系 186,272円
高校卒・事務系 171,955円
高校卒・技術系 173,939円
高校卒・現業系 172,080円

こういうのを見てしまうと、少なくとも日本の会社勤務で稼いでいくには、

学歴が大事だと言わざるを得ませんよね。

詳しくはこちらでやわらか解説しています。

「学歴社会」について考える
「学歴社会」について考える皆さんは「学歴社会」って言葉、覚えてますか?働き方の多様化に伴い、今はあまり使われない印象もありますが、この言葉の意味するところは、学歴が重きを占める社会のことを指します。「もはや今の時代、学歴なんか関係ないでしょ」。先生はこう思って社会人をスタートさせましたが、資産運用を始めると、この考えが誤っていたことに気付きました。今日は、会社員を経て将来は自由に過ごしたいというすべての方に向けて、学歴はめちゃくちゃ重要だという話をやわらか解説します。...

あとは学歴に問わず、技術職が優遇される傾向にもあります。

各社の取り組み

最近は画一的な採用にも変化が出てきており、

各社、優秀人材の獲得に向けて様々な工夫をしています。

そういえば、東京中央銀行の中野渡頭取も言ってましたね。

「どんな場所であっても、輝く人材こそ本物だ。真に優秀な人材というのは、そういうもののことを言うんだろうね。」

これは、銀行から証券子会社に出向をした主人公に向けた言葉でしたが、

現代は、優秀であれば企業に属さず、個人でも活躍できる時代。

アイデアで差別化をしなければ、若者が門を叩くことすらない、

そういう危機感の表れなのだと思います。

最近の主な報道を以下に取り上げます。

ロジネットジャパンは4月、全正社員の奨学金返済を全額肩代わりする新制度を導入する。負担額に上限は設けず、退職するまで毎月の返済額分を会社が支給する。上限のない奨学金返済支援は上場企業では珍しい。

【出典】全社員の奨学金を全額肩代わり ロジネットジャパン(日経電子版)
2021年3月19日 13:00

三菱UFJ銀行は2022年春の新卒採用の一部に、能力に応じて給与が決まる仕組みを導入する。デジタル技術などの専門人材が対象で年収は大卒1年目から1000万円以上になる可能性がある。一律300万円程度としてきた体系を改め、IT(情報技術)企業や外資系に流れていた人材を取り込む。横並びの意識が強かった銀行も人事・賃金制度の改革を競う時代に入る。

【出典】三菱UFJ銀行、新卒年収1000万円も デジタル人材を確保(日経電子版)
2021年3月12日 18:00 (2021年3月13日 5:07更新) [有料会員限定]

パナソニックは11日、2022年4月入社の新卒採用で、デザインやデータ分析に通じた学生の採用枠を新設すると発表した。文系理系を問わず募集し、入社後はスキルを生かせる専門的な業務に配属する。採用時から役割を明確にし、不足感の強い分野の人材を確保する。

【出典】パナソニック、新卒採用に「クリエイティブ系」 22年春(日経電子版)
2021年3月11日 17:37

さいごに

初任給で両親に何かプレゼントをする、という文化というのは

きっと今でも残っているのだと思いますが、

上記と合わせて先生からは一言。

「初任給でつみたてNISAを始めましょう」

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

先生はベンチャー時代に、給与が誤って多く振り込まれて、かなり後になってから回収されたのも、今では良い思い出です。

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