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2020年の株式相場を個人投資家はどう戦い抜いたのか?

2020年の株式相場を個人投資家はどう戦い抜いたのか?
この記事で分かること

・2020年相場を戦い抜いた個人投資家
・日経マネー「個人投資家調査」
・インデックス投資優位は揺らがない

おはーん、ペーパー先生です。

日経マネーさんが毎年実施している「個人投資家調査」。

この度、2020年の結果が21日発売『日経マネー』2021年8月号に掲載されています。

昨年はコロナ相場とも言われ、金融緩和を起点とする空前の株高を受けて、

個人投資家の多くが恩恵を受けたという結果になっています。

昨年、投資をしていた人とそうでない人との格差はかなり開いたわけですね。

チャールズ・エリス氏の著書『敗者のゲーム』の一節に、株価が大きく上昇するタイミングである「稲妻が輝く瞬間」、というものがあります。

「過去72年間のうちベストの5日を逃すと利益は半減してしまう」というものです。

まさに昨年3月末以降がそうだったと言えます。

コロナ相場の場合は”瞬間”というよりも4月以降は年間を通じてボーナスタイムでしたけどもね。

そんな今日は、2020年相場を戦い抜いた個人投資家の概況をやわらか紹介します。

日経マネー「個人投資家調査」の概要

調査は以下の通りです。

<調査概要>
実施:日経マネー
内容:個人投資家調査
対象:個人投資家2万5544人から回答
期間:4月15日~5月7日
手法:インターネット上

<回答者の投資歴>
1年未満(22.9%)
1年以上5年未満(29.4%)
5年以上10年未満(12.2%)
10年以上(27.2%)
未経験者(8.3%)

<回答者の投資先>※複数回答
日本株(65.6%)
日本株の投資信託・ETF(31.3%)
先進国株の投信・ETF(28.7%)
先進国の個別株(17.7%)

→前年調査から投信・ETFは6.5ポイント増
→個別株は4.6ポイント増

<2020年の運用成績>
+20%以上(12.6%)
+10-20%未満(19.6%)
+1-10%未満(26.6%)
▲1-1%未満(6.7%)
▲10%未満(6.5%)
▲10%以上(10.6%)
不明(17.3%)
※四捨五入

<投資スタイル>
「国際分散投資」(20.2%)
「日本の高配当・優待株」(15.8%)
「先進国株」(14.8%)

<資産1億円超え>
・603人(全体に占める割合は2.4%)
・女性の億超え投資家は53人。
・年代は50代が最多。続いて60代。
・職業のトップは「会社員」。次いで「無職(リタイア)」。

<投資をする目的>
老後資金づくりのため(41.3%)
生活資金の上乗せのため(11.5%)
投資自体が楽しいから(11%)
早期リタイア実現のため(10.6%)
給与収入だけでは不安(8.3%)
社会・経済の勉強のため(5.2%)
その他(12.1%)

<つみたてNISAの利用>
・利用している人は全体の47.2%。(前年調査から6.8ポイント増)
・20代で65.8%、30代で58.8%と若い層ほど利用率が高い。
・投資歴別にみると「6カ月未満」(66.5%)が最も高い。

【出典】個人の20年の運用成績、6割がプラス 海外投資広がる(日経電子版)
2万5000人調査で見えた個人投資家のリアル(上)
2021年6月22日 2:00 (2021年6月22日 5:25更新)

インデックス投資優位は揺らがない

ネット界隈にいると当たり前のように皆が外国株式を運用していると勘違いしてしまいますが、

この調査結果を見ると、まだまだ日本株の方が多いんだなと気付かされますね。

ただ、コロナ禍での「稲妻」は日本市場にも響きましたから、6割もの個人投資家は上昇相場の恩恵を受けたことが調査からも分かります。

注目したいのは億り人となった方の職業で「会社員」がトップになったこと。

従来は高齢の「無職(リタイア)」組が常にトップでしたから大きな変化だと思います。

FIREムーブメントの影響もあるかもしれませんが、

リスクを取りにいってしっかり成果を出された方が多かったということです。

もう一つ触れておきたいのは、マネックス証券の大槻チーフアナリストも指摘していますが、

2020年の日経平均の上昇率は18%、ダウ平均は7%ですので、

不明を除く運用成績10%までの割合で見た時、

実に6割以上の人がインデックス平均に勝てなかったことになります。

結局のところ、インデックス投資優位の考え方は揺らがないということです。

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では、ごきげんよう。

今日のまとめ

稲妻はいつ輝くか分からないからこそ株式市場には居続けることが大事。

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