・目標達成と退職意向
・FIRE 4つのタイプ
・自己実現と他者貢献
ごきげんよう、ぺいぱです。
このブログの内容は動画でも解説しています。
先日、資産形成の目標額だった金融資産7,500万円を無事に達成し、そのご報告をさせていただきました。
設定自体は2023年元旦に立てたもので、その際の金融資産は3,889万円。過去の投資利回りや貯蓄率などを踏まえながら、かなりざっくりと2026年までに7,500万円達成のロードマップを描いたわけです。
■目的
・好きな場所で好きな時間に好きなことをする。
■目標
・2026年中に金融資産7,500万円を超える。
├4,700万円(2023年中)
├5,500万円(2024年中)
├6,400万円(2025年中)
└7,500万円(2026年中)
■手段
・収入を前年より増やす。
・貯蓄率60%を達成する。
・年間4%で運用する。
この7,500万円という数字は過去実績から、最低限の年間支出236万円を資産運用だけで補うことができる数字として弾き出したもので、足掛け4年ほどをかけて目指していました。
ところが、この2年ほどの急激な株高・円安によりとんでもない速度で資産が増加。計画より2年も前倒しで到達する運びとなったわけです。
<目標値> <実績値>
2023年中 4,700万円 5,591万円(+891万円)
2024年中 5,500万円 7,521万円(+2,039万円)
2025年中 6,400万円
2026年中 7,500万円
※額は四捨五入
※カッコ内は目標乖離
※実績値7,521万円は7月10日時点
さて、そうした中でぺいぱは先日、会社に対して退職意向を伝えました。主な理由としてはこれらが挙げられます。
・腹痛をはじめとする体調不良であること
・職責を全うできる体力気力が尽きたこと
もちろん会社という場所には色々な組織や仕事があります。場合によっては、体力・気力が低下した中でも担当できるような業務も存在するかもしれません。
ぼく自身も管理職をしていますから、スタッフからの要望でそうした負担の軽い仕事にアサイン変更するようなことは日常茶飯事です。
そんな選択肢があったにもかかわらず退職というカードを引いたわけを言語化するとこのようになります。
・法整備で増える膨大な庶務業務
・定量的にあらゆる予測を求める風土
・上司からも部下からも支援がない
・価値観が抜本的に合わない経営幹部
・会社の中では自己実現ができない
冒頭で触れたように、独身で生活をしていく上でお金を稼がなくても生きていける状態となったことで、いわゆるライスワークの必要がなくなったということになります。
これらに我慢してまで、そして人生で限られた時間を削ってまで、会社員という立場を続けていくことの意味や意義を失ったというわけです。
詳しくはこちらの回「ぺいぱが勤務先の退職決意に至るまでの思考を言語化してみた」で詳しく解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。
なお、現在は後任者の調整を絶賛進めているステータスです。
ぼくは現在100名ほどが所属する部門の責任者をしていますが、その空席を担えるような手練れのマネージャーが空いているわけもなく、複数の部門を突き出ししながら穴埋めしていく形で動いています。
9月いっぱいまでは時間を要しそうですから、そこまではなんとか気力を振り絞ってやっていこうと考えているところです。会社への最後のご奉公といったところでしょうか。
一時は体調も厳しかったのですが、このようにある程度の退職目処がついてからはかなり心が穏やかになりました。
さてそんなわけで、10月以降に取得する有給消化後から無職の身となるわけですが、それなりに財を持った上でということなので、一般的にはこれをFIRE(経済的に自立した早期退職)と呼ぶのでしょう。
FIRE達成指標としてよく言われているのが「年間支出の25倍」もしくは「4%ルール」がありますね。
<FIRE達成指標>
■年間支出の25倍の資産
年間支出が300万円の場合、25倍の7,500万円の資産があればFIREを実現できるという考え方。この7,500万円を投資元本とすれば、元本を減らすことなく運用益で生活できるため。
■4%ルール
生活費を投資元本の4%以内に抑えると資産が目減りしないという考え方。投資元本7,500万円の場合、年4%で運用すれば年間の運用益は300万円。つまり生活費を300万円以内に抑えればFIREは実現できるため。
計算方法の違いだけで考え方は同じ。これらは1998年に米トリニティ大学のグループによって発表された資産運用に関する研究から導かれたものです。
アメリカの一般的な株価の成長率(7%)から物価上昇率(3%)を差し引いて計算されており、投資で得られる利益の範囲内で生活を続ければ、半永久的に資産が目減りすることなく生活ができるという考え方ですね。
しかしながら、時代や投資先、住まいなどが変われば、株価の成長率も物価上昇率も異なりますから、いつでもどこでも4%ルールが当てはまるわけではありません。「そんな考え方もできるよね」ぐらいに捉えておきたいものです。
そんなFIREですが近年では細分化されています。具体的な定義がはっきりしてはいませんが、一般的にはこのようなものです。
<FIRE 4つのタイプ>
①Fat FIRE(ファット・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できる理想的なFIRE。達成には十分な資産が必要。
②Lean FIRE(リーン・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できるが、アスリート並みの倹約努力が必要。
③Coast FIRE(コースト・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できるが、趣味で仕事をするストレスフリーなスタイル。
④Barista FIRE(バリスタ・ファイア)
資産収入(不労所得)のみでは生活ができず、不足分を労働収入で補う生活。
詳しくはこちらの回「2023年6月の収支・運用状況:FIREするのか?しないのか?について考える」でも取り上げています。
ぼくの場合は娯楽費などを除いた必要支出を資産運用で賄える額として算出したのが金融資産7,500万円でしたので「②Lean FIRE」にあたりますね。
ただし退職後もYouTubeやブログでの広告収入や持ち家の不動産収入は薄く発生しますし、恐らく将来的には何らかの仕事をして収入を得る可能性もゼロじゃありません。
そうした意味では「③Coast FIRE」にも当てはまるとも言えます。②〜④をすべてサイドFIREと呼ぶこともあるため、スバリ自分は〇〇FIREです!と宣言するのは難しいんですね。
さて、今回のテーマは、そんなFIRE達成後に人はどんな目標を持って生きていけば良いのか、を取り上げます。先日の動画の中でも「人生を章立てで考える」なんて話をさせてもらいました。
書籍には節目節目で「章」があるように、日本の歴史にも「元号」という節目があるように、人生の節目をより分かりやすく刻むためにもいくつかのフェーズに分けて目標設定を置いてみよう、ということですね。
ここ数日、次の目標設定がどうあるべきかを色々と考えていました。お金ではない部分を目標に据えていくことになりますから実はこちらの方が立てるのすごく難しいんですよね。
第二の人生、どのように歩むべきか。FIREを達成した後に人は何を目標に生きていくのか。なかなか深いテーマではありますが、今回はそこに真剣に向き合ってみました。
現在、資産形成に励まれていて将来的にFIREを目指していくという方の参考になると思いますので、ぜひ最後までお楽しみください!
FIRE達成後の目標設定
さっそく見ていきましょう。
これまでは「資産形成目標」でしたが、それを終えた後に立てる目標です。つまり生き方そのものでもありますから、「人生目標」として設定してみました。
■目的:
・自己実現と他者貢献を両立して生きる
■目標:
・人の役に立つ物書きをする(自己実現)
・若手作家の活動支援をする(他者貢献)
■手段:
・新しい資格を毎年1つ取得(知識)
・散歩と筋トレを毎日1時間(健康)
・資産運用で年間平均+5%(お金)
これまで「やわらか中学校」でぼく自身が言ってきたことを踏襲しながら設定しました。
まず、これまでの目的には「好きな場所で好きな時間に好きなことをする」を設定しており、いわば「自由」を得るために必要な行動をまとめたものとなっていたわけです。
それを手に入れるために必要な指標が金融資産7,500万円だったので、FIRE後はお金ではない価値を作っていく部分にフォーカスを当てる必要があると考えました。それが「自己実現」と「他者貢献」です。
以前に、会社員として働く上で「会社貢献」と「自己実現」について紹介をしたことがありましたが、「会社」が「社会」に置き換わってる以外、考え方はほとんど同じです。
😄自己実現
自己実現とは、社会の中で自身の能力や可能性を発揮すること。具体的にはこのような要素が含まれる。
・キャリア成長:
スキルアップを目指し、自分のキャリアを積み重ねること。
・創造的な活動:
個人が自分の内なるアイデアや感情を、芸術や文学等で表現すること。
・バランスの取れた生活:
社会活動とプライベートのバランスを取り、全体的な幸福感を追求すること。
・取り組みの満足感:
これら3つを通じて、社会での取り組みにやりがいや意義を感じ、満足感を得ること。
🤝他者貢献
他者貢献とは、自分の役割や能力を通じて社会に貢献すること。具体的にはこのような要素が含まれる。
・積極的な傾聴:
他者の意見や考え、悩みを真剣に聞き、共感すること。
・サポート:
社会課題に対して専門知識や経験を提供し、問題解決を支援すること。
・効率化:
プロセスの改善やコスト削減を図り、業務の効率を高めること。
・環境向上:
これら3つを通じて、他者の成長や幸福、成功に貢献すること。
その昔「動物占い」なんてものが流行りました。
性格診断の一種で、個人の性格や特性を12種類の動物に分類して表現する占いです。生年月日を基にし、動物ごとの特徴を通じてその人の性格や行動パターン、対人関係の傾向などを分析するというものです。
ぼくはこの占いの中で「ひつじ」なんですね。
<🐏ひつじ>
クールな情報通。ストレートな発言が得意で妙に当たっている。ひつじは毛が服になり、肉は食用にもなることから、世のための人のためという生き方のタイプが多い。
ぺいぱ自身も本当にそれを地で行くような価値観を持っていまして、人から感謝されるようなことをやることが=自分のやりたいことにもつながっています。そう、つまりぼくの場合は自己実現=他者貢献だということです。
以前にも話したことがありましたが、これまでぼくは文章で何かを表現するようなことをやってきました。雑誌のライターや広報の仕事というのはまさにそういうことですね。
仕事の中では書籍を執筆することもありましたし、このYouTubeやブログでの情報発信もすべては文章から始まっていたりもします。
そうした意味でも目標の1つには「人の役に立つ物書きをする」と設定しました。これを通じて自己実現をするということです。そしてもう1つ、他者貢献の具体的な形ですがここには「若手作家の活動支援をする」と設定しました。
ぼくは社会人をデザイナーでスタートしています。イラストを描くのが好きだったということもありますし、ファミコンをはじめとするビデオゲームで育った世代でもありますから、そうした仕事に就きたかったわけです。
小説を書くにはペンと紙があれば良いですが、デザインとなるとそれなりにお金がかかります。これはアナログでもデジタルでも同様です。画材や機材が必要だからですね。そう、比較的スタートラインに立つのに敷居は高いんですね。
ぼく自身は大学に通いながら学費をバイトで貯めて、専門学校へ進学しダブルスクールしながら基礎を学びましたが、これはすごく時間がかかります。
投資の世界で運用期間がとても重要なのと同じように、デザインの世界でも若い時に創作活動へどれだけ集中できるかは、その後の作家生命を左右するほど重要です。
ですので、ぼくはそうした若手作家、これはデザインだけじゃなく文筆や映像クリエイターなども含みますが、そうした人たちの支援をしていきたいと考えています。
金銭的な支援ということもあるでしょうし、人や場所を紹介していくということもあるでしょう。これが他者貢献の具体的なイメージです。
では、それら目標に向けて必要な行動となる手段ですが、知識・健康・お金の観点から3つ挙げました。
・新しい資格を毎年1つ取得(知識)
人はアウトプットばかりしていたら枯渇してしまいます。常に新しい知識、知らなかった知識を入れ続けないといけません。会社員をしていると日々の仕事に忙殺されて、インプットが疎かになりがちです。ぼく自身は2021年にAFP資格を取得して以降、新しいことを勉強できてません。本を読む、人の講演を聞く、ブログやYouTubeを見るなどでも新しい知識を入れることは可能ですが、資格取得としたのは単に達成感が欲しいからです(笑)
・散歩と筋トレを毎日1時間(健康)
心技体を常に整えておくことは、会社員だろうがフリーだろうが必要です。ぼくは一昨年から筋トレをやっていますが、これを継続するとともに有酸素運動も組み合わせてやっていこうと思っています。最近、毎朝4時から1時間ほど公園を散歩しているんですね。新鮮な空気を吸い込みながら、頭の中で物事の整理をする。そんな狙いもあります。散歩と筋トレそれぞれ1時間ではなく両方で1時間としたのは長く続けるためです。雨が降っている日まで散歩はしませんし、筋トレをしたくない日だってあります。長く続けるためには幅を持つことも大事だということです。
・資産運用で年間平均+5%(お金)
自分が最低限の生活をしていくためにはお金が必要です。その原資を保有オルカン(全世界株式)の塊が生み出してくれるわけです。これまでは+4%の設定をしていましたが、過去100年平均で全世界株式は+5.2%という実績もありますからこの設定にしました。また自分の生活費だけではなく、若手作家支援でも金銭的な支出を見込んでいます。そのため、オルカンに頼るだけでなくぼく自身も何らかの形でお金を稼ぐ。そんなサイクルも生んでいきたいと考えています。
こうした行動を通じて、お金で生活の基盤を支えながら、常に知識をインプットし続け、メンタルもフィジカルも健康な状態でいることが、持続的な自己実現・他者貢献につながっていくと考えているわけです。
おしらせ
キャラクター”ぺいぱ”がデザインされた「資産運用学園やわらか中学校」公式アイテムがついに販売開始!トイレットペーパーを模したキャラデザの由来は、古くなったお札が再利用されてトイレットペーパーになることや、ウン(運)がつく縁起ものだからなど、諸説あり。いずれのアイテムも日常使いできるシンプルデザインです!ぜひお買い求めください!
さいごに
今回は「FIRE後の人生における目標設定のあり方」をテーマに話を進めてきましたがいかがだったでしょうか?
■目的:
・自己実現と他者貢献を両立して生きる
■目標:
・人の役に立つ物書きをする(自己実現)
・若手作家の活動支援をする(他者貢献)
■手段:
・新しい資格を毎年1つ取得(知識)
・散歩と筋トレを毎日1時間(健康)
・資産運用で年間平均+5%(お金)
目標に置く設定は通常、数字が入っている方が分かりやすいです。以前はここが「2026年中に金融資産7,500万円」でしたが、そのようなことです。
ただし経済的自由を得てしまうとお金とは違う部分に自分の人生目標を見出さないといけません。これが本当に難しい。じっと考えて出てくるものでもないとも思います。
ぼくは元々、夢を追いかけてきたような人ではありません。川の流れのままに身を委ねて会社員生活を送ってきましたから、なおのことお金じゃない目標を定めることが難しいという側面もあるでしょう。
そこで「自己実現」「他者貢献」という切り口から目標を2つ設定したわけです。一見すると定性的な内容にも映りますが、「人の役に立つ物書きをしているか否か」「若手作家の活動支援をしているか否か」という点においては定量的に達成・未達成を判断することはできるとも言えます。
「手段」に取り組むことで「目標」に行き着き、それが引いては「目的」達成になる。なんとかそういう形に収まったのではないかとも思いますし、これを作ったことで自分のやるべきこと、進むべき道がよりハッキリしたとも思います。
2024年7月に達成した以前の目標設定が「経済的な自由」の章だとすると、今回は「自己実現と他者貢献」の章と言えます。
行動計画である手段を年間前提で組んでいることもあり、会社員から解放される10月から施行するとなると期間がやや中途半端となります。そこでその間は仮運用をしてみて、しっくりくるかどうかを見ていきたいと考えています。
そして必要に応じて来年までに微調整を加えていく。そんな風に柔軟に対応していきます。
人生はノーコンティニュー!悔いのないようにやっていきましょう。
では、ごきげんよう。
人は何のために生きるのか。それと向き合うFIRE後の目標設定。