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億り人になるためのマインドセット

億り人になるためのマインドセット
この記事で分かること

・いつの時代も目標になる1億円
・4つの姿勢
・「複利の力」と「市場の力」

おはーん、ペーパー先生です。

「億り人」という言葉が定着してからもうかなり経つ気がしますが、

一昔前までの「億万長者」を言い換えただけですから、

人にとって金融資産1億円というのは、今も昔も1つの到達点なのだと改めて実感します。

そんな中、子ども向けの億り人入門書が昨年秋に発売されました。

『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』です。

同書は『Biz Kid$』(ビズキッズ)という金融教育プログラムを立ち上げた

ジェームス・マッケナさんら共著で、

日本語訳を『FACTFULNESS』などで知られる翻訳家の関 美和(せき・みわ)さんが担当されています。

幼い頃からどんなことをすれば、ゼロから1億円をつくれるのかを徹底研究した内容がまとめられており、

「億万長者マインドセット」が身につけられる構成となっています。

こどもの日の今日は、「億万長者マインドセット」を身につけるために必要な4つの姿勢を紹介します。

①集中する

1億円の貯金はかなり大胆な目標だ。そこにたどり着くには、目標に集中していないといけない。途中で挫折しそうになることもあるだろう。仕事がうまくいかなかったり、投資で損をしたり、なによりも誘惑に負けてお金を使いすぎたりしてしまうかもしれない。だが、最終目標に近づくことに、いつも集中していなければならない。

(💬ぼくのひとこと)1億円というのがKGI(Key Goal Indicator)であるならば、KPI(Key Performance Indicator)の1つは貯蓄率になると思います。貯蓄率は、可処分所得(手取り収入)に対する預貯金の割合(預貯金÷可処分所得×100)を示していますが、毎月、この数字の良し悪しを見ながら生活をコントロールしていくことが重要です。名著『バビロンの大富豪』では1割、日本の単身世帯貯蓄率は平均値で41.6%(2020年)。この辺りを常に意識したいところです。

②辛抱する

今すぐにでもお金持ちになりたい気持ちはわかる。確かに、なかには宝くじに当たったり、流行りのアプリを発明したり、遺産を相続したりして、一瞬にしてお金持ちになった人はいる。だが、それはほんの一握りだ。ほとんどの億万長者は、長い時間をかけて蓄えを増やしている。彼らは貯金し、投資し、じっと待ち、虎の子(投資)を守り、その間も定期的にさらにお金を貯め、それが育つのを、長い時間かけて見守る。

(💬ぼくのひとこと)億り人の達成は短期決戦というわけにはいきません。支出を下げて、収入を上げて、投資に回す。こうした基本サイクルと徹底的に継続していくことが必要です。忍耐、ある意味では鈍感力。そんなものを味方につけなければ途中で気持ちが切れてしまいます。同じような目標に向けて頑張っている仲間を見つける、これはリアルだけではなく、SNSなどでも良いと思いますが、そうしたものも原動力になりますね。こういう弱気相場の時こそ、です。

③自信を持つ

みんなと同じことをやっていると、みんなと同じようになるだけで、億万長者にはなれない。飛び抜けてたくさんのお金を貯めるには、みんなとは違う独立したマインドセットが必要になる。群れに従う羊になってはいけない。周囲に見せびらかすために、最新のファッションや車やテクノロジーを身につけていては、とうてい億万長者にはなれない。

(💬ぼくのひとこと)人と同じことをしていたら、人並みにしかならない。ほんと、その通りですね。では、みんながやっているインデックス投資を続けているだけでは億り人になれないのかというと、それもまた違います。一見だれでもできそうなこの投資スタイルですが、5年、10年、15年と腰を据えてやり続けるというのはすごく難しいことだからです。著名投資家ウォーレン・バフェット氏の名言にも「せっかちな人から忍耐強い人へとカネを移す。株式市場はそんな装置だ」なんて言葉があるぐらいです。

④賢い知識を得る

億万長者になるには、お金について理解しなければならない。お金の貯め方、増やし方、守り方を知る必要がある。幸い、この本でその知識を得ることができる。

(💬ぼくのひとこと)お金持ちへの道は筋トレとも近いものがありますよね。何もしていなかった人が突然ランニングを始めると、膝や足首を痛めてしまいます。走るための姿勢や、そのための筋力が整っていないからです。資産形成にも同じことが言えると思います。急に大金を手にした人は、その使い方や守り方などを知らないわけですから、うまくいくはずはありません。億り人への道のりは長く険しいですが、そのプロセスにも大きな意味があると考えることが大事ですね。

このようなお金に関する知識について、翻訳者の関さんは

「複利の力」と「市場の力」について、それぞれこのように述べられています。

「お金が大切なのはわかるけれど、わざわざ子どもに教える必要があるのか?」という意見もよく聞きます。私は教えたほうがいいと思っています。なぜなら、少額のお金でも、運用期間が長ければ長いほど、お金がお金を生み出してくれるからです。35歳から貯金と運用を始めたら、定年までの期間は30年程度ですが、もし13歳から貯金と運用を始めれば、68歳になるまで実に55年間も、お金に働いてもらえます。この本の第8章に「複利は宇宙最強の力」があります。複利は運用期間が長ければ長いほど乗数的にパワーアップします。最初は小さな力であっても、50年経つと信じられないほどの実りをもたらしてくれる。だからこそ、なるべく早いうちから始めたほうがいいのです。」

「もう一つ、早く始めたほうがいい理由があります。『市場の力』です。長い目で見ると、世界は少しずつ豊かになっています。100年前と今とを比較すると、貧困は減って生産性は上がり、男女とも寿命は延び続け、人生100年時代が到来しています。これからも世界が豊かになると信じるなら、長期的な株式市場の上昇トレンドにお金の一部を投資すべきでしょう。でも、10年や20年スパンでは、長期的な経済発展の恩恵を十分得ることはできません。むしろ、短期的な景気後退の影響や金融危機などでお金を失う可能性すらあります。50年、60年といった長期視点で市場全体に投資しておけば、正当なリターンを得ることができる。だからこそ、少しでも早いうちに投資を始めることが大切なのです。」

【出典】訳者からのメッセージ(ダイヤモンドオンライン)

アメリカの子ども向けの書籍であるものの、

大人が見ても改めて気付かされることが多く記されています。

日本の高校では資産形成など投資の授業がこの4月から開始されましたが、

年齢に関係なく、お金の育て方を学ぶことを通じて、経済を知る。

こうしたサイクルを回し続けたいものです。

では、ごきげんよう。

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