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米国株式市場活況の裏にあるもの

米国株式市場活況の裏にあるもの
この記事で分かること

・個人投資家が急増した背景
・取引手数料無料化の波
・巣ごもり消費の波

2020年末はクリスマス休暇以降も米国株式市場は活発な値動きとなり、NYダウ・ナスダック・S&P500ともに高値圏で推移しました。

機関投資家はすでに年内のポジション調整を終えた状態でしたので、この相場を支えたのは一部の個人投資家。

理由を紐解いていくと2つのポイントが浮かび上がります。

・取引手数料無料化の波
・巣ごもり消費の波

今日は米国株式市場活況の裏についてやわらか解説します。

取引手数料無料化の波

手数料無料化については日本のネット証券にも広がりを見せていますが、きっかけを作ったのは米国のネット証券です。

2014年に新興フィンテック企業のロビンフッドさんが、すべての取り扱い株式・ETFの取引手数料無料化を開始しました。

その後、大手資産運用会社ブラックロックさんやバンガードさん、フィデリティさんなども巻き込んだ各種手数料の値下げが始まっていきます。

大きな転換点となったのは2019年10月。

米証券大手のチャールズ・シュワブさんが取引手数料無料化を発表。

以降、同業のイー・トレードさんやTDアメリトレードさんなど各社が無料化に踏み切りました。

従来、ネット証券の収益構造というのはその多くを取引売買手数料で稼ぐものでしたが、

近年は商品・サービスが多様化しているほか、資産管理・銀行業務など事業の多角化により、その依存割合は低下しています。

巣ごもり消費の波

2020年は「巣ごもり」という言葉がよく使われました。

外出制限をしている国・地域も多く、消費行動が観光や外食などからeコマースやゲームなど、

自宅時間を快適に過ごす方向へシフトしたことは記憶に新しいところです。

そうした消費行動変化の1つにネット証券を通じた投資があります。

日経電子版では、下記のようにネット証券口座の開設数が例年と比べ30%増と急拡大していると報じています。

投資歴の浅い20~30歳代のミレニアル世代がこうしたネット証券を通じて市場参加したことが、

活況なIPOや相場全体を押し上げた要因とされていますが、急拡大は時に問題も生じます。

ロビンフッドさんは、ミレニアル世代の投資家にゲーム感覚でリスクの高い取引を奨励し、

技術的不具合から顧客保護の義務を怠ったとして、

マサチューセッツ州の規制当局が昨年12月16日に提訴しました。

短期売買はまさにマネーゲーム。

先生も20代の頃に経験しています。

もしこの頃、周囲に「日本株の短期売買などやめて、雨の日も風の日もS&P500を積み立てておくといいぞよ」と、そっと耳打ちしてくれるビフ老人がいれば、

先生はまた違った人生を歩んでいたかもしれません。

資産形成をしていくためには「コツコツたんたん中長期」。

どんな時もこれを心がけていきたいですね。

投資は自己責任で。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

投資で遊んではダメ。

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