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実験都市「ウーブン・シティ」とは何か?

実験都市「ウーブン・シティ」とは何か?
この記事で分かること

・つながる街の建設着手
・ウーブンシティの構想
・トヨタさんの未来

おはーん、ペーパー先生です。

いよいよ始まりましたねー。

トヨタ自動車さんが、閉鎖した静岡県裾野市の東富士工場跡地に建設する実験都市「ウーブン・シティ」。

先月23日、第1期工事が始まる敷地内で地鎮祭が開かれました。

この中で、豊田章男社長は

「多様性をもった人々が幸せに暮らすことができる未来を創造することに挑戦いたします」

と語り、自動運転車や住宅、ロボット、モノと人とがインターネットでつながる未来の幕開けに期待が膨らみますね。

今日は「ウーブン・シティ」とは一体何かについてやわらか解説します。

ウーブン・シティの構想

「ウーブン・シティ」の敷地面積は、東京ディズニーランド約1.5個分(約70万平方メートル)。

トヨタさんが様々な新技術をリアルな場で実証実験するための施設として建設され、

世界中の企業や研究者との取り組みが、この中で進んでいきます。

まずは、2020年にラスベガスで開催された電子機器見本市CES 2020で発表されたイメージビデオをご覧ください。

【出典】Woven Cityイメージビデオ long ver(トヨタ自動車)
2020/01/07

ウーブン・シティの構想

地上に自動運転モビリティ専用、歩行者専用、歩行者とパーソナルモビリティが共存する3本の道を網の目のように織り込み、地下にはモノの移動用の道を1本設置。高齢者、子育て世代の家族、発明家の方々を中心に、初めは360人程度、将来的にはトヨタの従業員を含む2,000人以上の住民が暮らし、社会課題の解決に向けた発明がタイムリーに生み出せる環境を目指していく。研究期間は定めていない。なお、「ウーブン」とは「織られた」という意味で、網の目のように道が走る都市と、トヨタのルーツとなる自動織機に由来する。

米国のフォード・モーターさんが、ベルトコンベアによる流れ作業方式や

マスプロダクション手法を生産に全面適用して製造された史上最初の自動車

『フォード・モデルT』(いわゆるT型フォード)が1908年に発売されて100年強。

その間、自動車はデザインや性能の違いなど、ガワの変化こそあれど、

馬車から自動車への移行のようなイノベーションは起きていません。

豊田社長はかねてからこの危機感を述べており、その一つの回答が「ウーブン・シティ」と言えます。

自動運転車は、米ゼネラルモーターズ子会社のGMクルーズさんなどの老舗から、

米アップルさんやアルファベット傘下のウェイモさん、中国のバイドゥさん、

日本からはソニーさんなどのIT大手参入も相次いでいます。

トヨタさんは、自動車の延長である自動運転車を主力に戦うのではなく、

トヨタ生産方式(TPS)の考え方や、MaaS(Mobility as a Service)に関する

コンソーシアム参加企業との連携を活かし、

ヒトとモノとが繋がる未来都市開発を担うメーカーへと転身するのではないでしょうか。

富士フイルムさんが写真フィルムから化粧品や医薬品へ、

IBMさんが汎用コンピュータからITソリューションへ軸足を移したように、

今後100年、200年後を見据えた壮大なチャレンジの布石。

それが「ウーブン・シティ」なのだと思います。

さいごに

米テスラさんは、「電気自動車メーカー」と言われることがほとんどですが、

従来品と比べ低価格で長持ちする新型バッテリーの完全自前化を目指し、

ソフトウェアライセンスと合わせて他社へ供給することも視野に入れていることからも、

「次世代エネルギーメーカー」という見方の方がしっくりきます。

テクノロジーの進化は、業界間の垣根を取っ払ってしまいましたから、

今やどの企業も明確に業種・業態を言い表すことが難しくなってきました。

もしかするとトヨタさんも30年後には「ライフソリューションメーカー」のような

呼び方をされているかもしれませんね。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

形容することが難しい時代。

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