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ブランド評価から見る世界と日本

ブランド評価から見る世界と日本
この記事で分かること

・「Best Global Brands 2020」TOP5
・「Best Japan Brands 2021」TOP20
・日本ブランドはマイナス成長

おはーん、ペーパー先生です。

ブランド全般について包括的支援を行うブランディングファームの日本法人インターブランドジャパンさんが先月25日、

日本発のブランドを対象としたブランド価値ランキング「Best Japan Brands 2021」を発表しました。

今年で13回目の「Best Japan Brands」は、同社独自のブランド価値評価手法で金額換算しランキング化するものです。

世の中の動向でランキングが大きく変動するため、トレンドを掴むのに便利です。

今日は、コロナ禍でブランド価値がどう変化しているかについて、やわらか解説します。

「Best Global Brands 2020」TOP5

まず、評価手法の概観についてです。

評価手法

①「財務分析」 – 企業が生み出す利益の将来予測を行う
②「ブランドの役割分析」 – 利益のうち、ブランドの貢献分を抽出する
③「ブランド強度分析」 – ブランドによる利益の将来の確実性を評価する

ブランドの価値を高めるための10の視点

本題の「Best Japan Brands 2021」は日本ブランドをまとめたものですが、

同じ手法を用いてグローバルブランドを評価する「Best Global Brands」もインターブランドさんが毎年発表しています。

まずは昨年10月に発表された最新の「Best Global Brands 2020」TOP5の紹介からいきましょう。

1位:Apple (ブランド価値3,229.99億ドル、前年比+38%)

2位:Amazon(2,006.67億ドル、同+60%)

3位:Microsoft(1,660.01億ドル、同+53%)

4位:Google(1,654.44億ドル、同▲1%)

5位:Samsung(622.89億ドル、同+2%)

IT大手がTOP5に並んでおり、Appleは8年連続の1位です。

なお、日本企業の最高位は

第7位:Toyota(515.95億ドル、同▲8%)

となっています。

【出典】Best Global Brands(Interbrand)

ポイント

・グローバルではテクノロジーブランド躍進で、TOP100の合計金額価値は2兆3,365億ドル。2019年に比べ9%成長。

・前年比で成長したブランドの成長率は平均14%。

・テクノロジーとプラットフォームブランドの成長率は20%で、100ブランド合計価値の48%を占める。(2010年は17%)

・TOP3のテクノロジーブランド合計価値は100ブランドの合計価値で30%を占める。

なんだかS&P500を彷彿とさせる構成になってますね。

「Best Japan Brands 2021」TOP20

続いて、日本ブランドの最新ランキングとなる「Best Japan Brands 2021」TOP20です。

1位:Toyota (ブランド価値515.95億ドル、前年比▲8%)

2位:Honda(216.94億ドル、同▲11%)

3位:Sony(120.10億ドル、同+14%)

4位:Nissan(105.53億ドル、同▲8%)

5位:Canon(80.57億ドル、同▲15%)

6位:UNIQLO(80.23億ドル、同+16%)

7位:NTT DOCOMO(76.41億ドル、同▲8%)

8位:Nintendo(72.96億ドル、同+31%)

9位:Panasonic(58.44億ドル、同▲6%)

10位:MUFG(53.24億ドル、同▲13%)

11位:SoftBank(49.58億ドル、同▲8%)

12位:au(45.76億ドル、同▲6%)

13位:Subaru(40.96億ドル、同▲7%)

14位:Recruit(34.05億ドル、同▲5%)

15位:Rakuten(33.27億ドル、同+20%)

16位:Bridgestone(31.47億ドル、同▲5%)

17位:kao(28.69億ドル、同+12%)

18位:7-Eleven(27.98億ドル、同▲2%)

19位:Shiseido(27.29億ドル、同▲5%)

20位:Suntory(25.58億ドル、同+8%)

ポイント

・ランクインした全100ブランドの対前年成長率は▲3.9%で、グローバルの9%成長とは対照的な結果に。

・ランクインした100ブランドのうち、47のブランドの価値が減少。

・全ての自動車ブランドがマイナス成長となるのは過去のランキング史上初めて。

・巣ごもり消費の追い風を受けたテクノロジーやパーソナルケアで底力を発揮。

コロナ禍でさらに成長した企業の代表格であるこの2社が、

前年比ブランド価値成長率でも1位、2位だったことも特徴です。

第78位:WORKMAN(4.74億ドル、同+57%)

第69位:Nitori(5.73億ドル、同+39%)

【出典】ブランド価値による日本ブランドのランキングTop100を発表(インターブランドジャパン)

さいごに

「Best Japan Brands 2021」から見えたのは、ヒト・モノ・カネ・情報の流れ方に

大変革期が訪れている中で、埋没しかけている日本の現状です。

前年対比でマイナス成長ということで、日経平均株価を見るよりも、現状をより正確に示している印象を持ちました。

コロナ禍でユーザー支持を獲得できた企業がごく僅かだったという表れとも言えます。

また、老舗企業ばかりが上位に並ぶ状況を目の当たりにすると、

将来のToyotaやSonyになり得る企業の育成が急務なのだと強く感じますね。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

日本ブランド沈没。

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