・そもそも幸福って何か?
・幸福を支える3つの条件
・幸福の8パターンとは
ごきげんよう、ぺいぱです。
このブログの内容は動画でも解説しています。
https://youtu.be/sVcJMB2WIYA
先日、視聴者さんからこんなコメントをいただきました。
「人生の価値観がお金(いくら資産があればfireできるか、など)に支配されてませんか。お金基準で人生を判断している。逆にこんな体験や経験、結婚して子供産んで、人的資産をいくら豊かにするか。それを出発点にそのために必要な資産はいくらなんだろういう視点が欠落している気がする」
これはぺいぱに対するご意見ではありますが、資産形成に全力投球している一部の方々にも当てはまる問いかけかもしれません。価値観は人の数ほど存在します。結婚やお子さん、その他の経験がその人を幸せに、そして豊かにすることもあれば、その逆もある。唯一の正解がない分野です。
ぺいぱもいろいろなものを手放した上で現在の資産を築き上げてきました。相当振り切った生き方をしていますから、偏った人間に映るのも仕方ありません。お金に支配されている自覚はないのですが、それでもまぁいただいたご指摘はごもっともなわけです。
人生における複数の要素を、どの程度のバランスにすると自身にとって最も幸福だと言えるのか。これはなかなか難しいテーマですね。人は誰しもが「幸せになりたい」と願うわけですが、そもそも幸せって何でしょうか?
お金だけでもないでしょうし、家族がいることだけでもないのでしょう。地位や名誉なのか、周囲の環境なのか。書き出していくとキリがありません。この問いをロジカルに答えようとしたのが、作家・橘玲(たちばなあきら)さんの著書『幸福の資本論』、その続編である『シンプルで合理的な人生設計』です。
本書では、人間の幸福を「感情」ではなく、「資本=リソース(資源)」に分解。つまり、“幸福を生み出す土台”を構造で説明しようとしたわけですね。
今回は幸福がどういう状態を指すのか。そしてぺいぱは今どんな状況にあるのか。こんなことを読み解いていきたいと思います。資産形成をされている方は、自身の現在位置を読み解くヒントにもなると思いますので、ぜひ最後までお付き合いいただければ嬉しいです。
幸福を支える3つの条件
橘さんは本書の中で「幸福を感じるための3条件」をこのように整理しています。
① 金融資本(=投資で得た富)
働く・休む・住む場所を、自分で選べる余裕があること。
つまりそうした自由を支えるのが「金融資本」。
② 人的資本(=働いて稼ぐ力)
自分のスキルや能力を活かし、社会に貢献して評価を得ること。
つまりそのような稼ぐ力が「人的資本」。
③ 社会資本(=人的ネットワーク)
家族・友人・仲間とのつながりを持つこと。
つまり誰かと支え合える関係こそが「社会資本」。
この3つの「資本」が、幸福を支える3本柱となるわけです。
「① 金融資本」は一定のお金を得てFIRE(経済的自立による早期退職)する考え方とつながる部分がありますね。大なり小なり生きていくには大切なこと。「② 人的資本」は仕事で実績を出していく、つまり周囲からの評価を得ること。「③ 社会資本」は居住地域や趣味などで生まれていく人間関係を育んでいくこと。
これらは、①から③にかけて徐々に不合理な面が増えてくる特徴もあります。
①における資産形成はある程度決まった型が存在します。稼ぎを増やし支出を減らし余剰資金をインデックス投資に回す。大部分は合理的に進めていくことができると言えます。
一方で③の人間関係のようなものは、コントロールできる範囲が限定的だということもあり、その大部分は不合理で成り立っていると言えます。自分と気が合ってかつ学びにも役にも立つような人ばかりを周囲に置いておくこと。これは一見合理的と考えられるものの、それだけでは自分に新しい視点が入っていきませんし、何より現実的じゃありません。勤務先に行けば意見の違う人はたくさんいるし、家族を持てば色々な価値観と向き合う必要もあるし、どこかに住めばその周囲の人たちを選ぶことはできないからです。時間をじっくりかけて良い環境を醸成していく。そういう不合理さをまるっと飲み込んだ上で満足のいく人間関係を築いていくことが求められます。
②の仕事については、合理的・非合理的が半々といったところでしょうか。仕事で稼ぐことは世間からの評価を受けるものですが、中には必ずしも比例しないこともあります。また、人や場所など環境が揃えば普段以上の力を発揮することもあるし、自身の隠れた才能を発見することだってあるかもしれない。逆にそれらに恵まれなければ力を発揮するどころではない、といった具合です。
こうした構造を理解した上で、自分自身がどのような順番でこの「幸福を感じるための3条件」を満たしていくのか。それを探し求めていく旅こそが人生なのかもしれません。
幸福の8つのパターン
先ほどは「幸福を感じるための3条件」が「金融資本」「人的資本」「社会資本」であることについて紹介してきましたが、この3資本の“ある・ない”の組み合わせで人の幸福を8パターンに分類するとこのようになります。皆さんもご自身がどこに当てはまりそうか考えながら見てもらえればと思います。
・超充=(すべての資本が満たされた理想形)
金融資本: ○
人的資本: ○
社会資本: ○
・リア充(お金はないがスキルと仲間に恵まれている)
金融資本: ×
人的資本: ○
社会資本: ○
・マダム(お金や人に支えられているがスキルがない)
金融資本: ○
人的資本: ×
社会資本: ○
・ソロリッチ(お金もスキルもあるが孤独)
金融資本: ○
人的資本: ○
社会資本: ×
・孤独な金持ち(お金だけを頼りに生きる)
金融資本: ○
人的資本: ×
社会資本: ×
・ソロ充(スキルはあるが他は何もない)
金融資本: ×
人的資本: ○
社会資本: ×
・プア充(周囲の友達だけは多い)
金融資本: ×
人的資本: ×
社会資本: ○
・貧困(すべてが欠けている)
金融資本: ×
人的資本: ×
社会資本: ×
理論上「超充」(幸福の資本をすべて持っている状態)は存在しますが、現実にはさまざまな制約があり、このレベルに到達するのはほぼ不可能です。でも、どれか1つでも手に入れれば、幸福のステージは確実に上がっていきます。
この考え方を踏まえると、“友達がいない=不幸”とは限らない。むしろ「他の資本で代替できる」という視点を持てるかどうかが重要です。たとえば、著名人が「友達なんかいらない」と言い切れるのは他の資本、つまりお金やスキルをすでに手にしているから。孤独でも満足して生きられる装備が整っているわけですね。逆に、どの資本も乏しい場合、現代風にいえば「無敵の人」に近づいてしまう。そうなる前にどれか1つでもいい、幸福の資本を育てていくことが大切だと思います。
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さいごに
今回は橘玲さんの著書をベースに「不幸な無職、ぺいぱ。」というお題で進めてきましたがいかがだったでしょうか?
① 金融資本(=投資で得た富)
② 人的資本(=働いて稼ぐ力)
③ 社会資本(=人的ネットワーク)
「お金があれば幸せ」でもなく、「スキルがあれば幸せ」でもなく、「人間関係があれば幸せ」でもなく、“自分にとってどの資本が足りていないか”を知ることこそが幸福への第一歩である。そんなことが言えるのではないでしょうか。
3つの資本はトレードオフの関係にあります。どれかを手に入れようとすると、ほかのどれかを犠牲にしなければなりません。
お金を増やしていくことに注力すれば、人付き合いは疎遠になるし、結婚が遠のくこともあるでしょう。パートナーや家族との時間を重視し過ぎれば仕事はそこそこになり、スキルや評価が伸び悩むこともあるでしょう。これはお金の成長スピードにも影響します。
有限である時間の中で、どの分野から手をつけていくのか。最終的にどうなることが自分自身にとってのゴール、つまり幸福だと言えるのか。このあたりの設計が大事になるわけです。
あらためて冒頭に話を戻していくわけですが、ぺいぱ自身はいま一体どんな状態にあるのでしょうか。まずは3条件をそれぞれ見ていきましょう。
① 金融資本(=投資で得た富)
2024年末で早期退職をして、
いまは保有資産だけで生活をしており、
ここは○だと言えます。
② 人的資本(=働いて稼ぐ力)
長年の会社員生活で培ってきたのは
勤務先内での生き抜き方だけですから、
悲しいですがここは×です。
③ 社会資本(=人的ネットワーク)
勤務先の早期退職後、連絡先をリセット。
人との接点を極力減らした生活をしているので
この項目は確実に×です。
これを幸福の8パターンに当てはめると、
・孤独な金持ち(お金だけを頼りに生きる)
金融資本: ○
人的資本: ×
社会資本: ×
まさに!(笑)
3つの資本のうち1つでも手に入れればそれなりに生きてはいけるんだと思いますが、○の箇所を引き続き磨きつつ、×である人的資本や社会資本を手に入れるための行動を取っていく必要がありますね。ぺいぱは、以前につくったバケットリスト(生きているうちに自分がやりたいことリスト)の中で、

■仕事
□ 自著でミリオンセラーを出す
□ ラジオ番組を持つ
□ 若手作家の支援をする
□ テレビ番組のコメンテーターになる
□ ナレーションの仕事をする
■交際
□ 生涯の友人を複数名つくる
□ 自分にないスキルを持った彼女をつくる
□ 各世代で知り合いをつくる
□ 外国人の友人をつくる
□ 自分のコミュニティを運営する
こんなことを挙げていたりしますから、引き続きYouTube・ブログ運営をやっていきつつ、他の分野もしっかり取り組んでいきたいと改めて思う次第です。
3つの資本。なかなか大きなテーマです。それぞれが緩やかに繋がっているとはいえ、相当突き抜けた何かを持っていないと、同時に3つ得ようとしてもうまくいかないでしょう。行動が分散しすぎて成長実感が得れず、継続するモチベーションが保てないためです。
テレビゲームにおいて、ボス戦で相手が複数だった場合、どの順番で倒していくか計算をした上で攻撃を仕掛けますよね。あれと同じ原理で、まず1つめの資本に絞って攻略する。それが片付いたら2つめ、そして3つめと、ステップを順当に踏んで3つの資本を攻略していくのが正攻法だと思います。幸福のゴールが人によりバラバラだとしても、この考え方は同じなのではないでしょうか。
ぼく自身は「金融資本」を得て、次に「人的資本」、最後に「社会資本」かなと考えています。後者2つはもしかするとどちらかしか手に入らないかもしれませんが、そんなことを今後の50歳前後で攻略していくことをイメージしています。
前回「ほったらかしできる金融資産1,000万円を早く作れ」という話題をお届けしたわけですが、

個人的に最強だなと思う資本の揃え方は
20代:金融資本
30代:人的資本
40代:社会資本
ざっくりですがこんな感じなんだろうなと思います。
やはりお金の話は20代で早めにケリをつけて他の2つへ挑む。30代で色々なチャレンジをしてスキルや評価を伸ばし、価値観や人生観が固まりだしているであろう40代で自身のコミュニティを磨いていく。ま、ここは自身の半生を振り返った上で「どのような着手の仕方が良いと考えるのか」ですから、個性の出るところではないでしょうか。
ということで、お金・スキル・人間関係。あなたはいま、どの資本が強いですか? 幸福の8パターンのうちどこに当てはまっているかなど、ぜひコメント欄で教えてください!
この「やわらか中学校」ではお金や仕事に関する話題を中心に、FIRE生活に突入したぺいぱの日常を赤裸々にお届けしています。ぜひチャンネル登録・いいね・コメントをよろしくお願いいたします!
また、YouTubeサブチャンネル「ぺいぱのひとりごと」は、ぺいぱが興味関心のある話題を取り上げて好き放題喋り倒すラジオのようなライブ配信番組となっていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
人生はノーコンティニュー!悔いのないようにやっていきましょう。
では、ごきげんよう。
幸福の現在位置を見える化しておこう。