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「普通」という謎基準について考えてみる

「普通」という謎基準について考えてみる
この記事で分かること

・謎基準「普通」
・3つの「普通」を深堀
・普通三原則

おはーん、ペーパー先生です。

音声解説

このブログの内容はラジオでも解説しています。

先生はIT企業勤務の独身アラフォー会社員です。

この数年で良く周囲から言われることTOP3を紹介します。

「その歳だと結婚している方が普通」
「貯蓄率を意識しない生活の方が普通」
「社会人は勉強していない方が普通」

多様性を重んじる世界になりましたから、

発言しているだけでアウトではあるのですが、

それは置いておきまして、

共通しているのは謎基準「普通」が設定されていることです。

一体「普通」って何でしょうか?

今日は「普通」という謎基準を先生の事例を元に深堀していきます。

3つの「普通」を深堀

こういう時にはまず辞書からですね。

【普通】とは:
特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。

このようにあります。

定量的には示されておりませんから、人によっても評価は割れることになります。

一般的には”圧倒的な多数派”のことを

「普通」という言葉で置き換えている、ということかと思います。

では、その前提で先生が良く言われるTOP3を改めて見ていきましょう。

「その歳だと結婚している方が普通」

厚生労働省「令和元年(2020年)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると

2020年時点における平均結婚年齢(初婚年齢)は夫31.0歳、妻29.4歳とのことです。

ここだけを見れば40歳で未婚というのは「普通」ではない、と言えそうですが、

もう一つ情報を足しましょう。

総務省「2020年国勢調査の人口等基本集計」によると

2020年の生涯未婚率(外国籍者を含む総数による)は、男25.7%、女16.4%でした。

国勢調査が開始された大正時代の1920年以降で、

男女とも過去最高記録を更新しています。

前者は結婚をした人の平均年齢であり、

後者は、生涯未婚の男女別割合です。

つまり、男性では4人に1人が生涯未婚ですから、

40歳を超えて独身だとしてもたいして珍しくないことが分かります。

「貯蓄率を意識しない生活の方が普通」

総務省の「家計調査(2020年)」によると、勤労者世帯実収入平均は月52万9956円。

社会保険料や税金などを差し引いた可処分所得平均は43万1992円となっています。

全体の貯蓄率平均は32.1%で、20代の42.4%をピークに下降傾向となります。

ここから見えることは、3割というのが一つの基準だということ。

結婚や子供など、扶養家族が増えることで

年齢を追うごとに貯蓄率が低下するということが分かります。

先生は未だに独身であるわけですから、同じライフステージである

20代の平均、4割の貯蓄率と比較すると

6割強はそれほど異常値だとは思えません。

これもまた珍しくないと言えます。

「社会人は勉強していない方が普通」

総務省統計局が2016年に実施した「平成28年社会生活基本調査」では、

社会人について、1日当たりの「学習・自己啓発・訓練」の

総平均時間が、たった6分だということが分かりました。

一方で、調査日に「学習・自己啓発・訓練」を行なった人の割合は38.5%ということで、

4割弱が何らかの勉強をしているという実情も見えてきます。

年収が高い人ほど学習時間が長い、という統計もあるようですから、

まったく勉強をしない人と、平日でもしっかり勉強に

時間を割いている人との差が大きいと言えそうです。

いづれにしても、4割程度が何らかの勉強をしているわけで、

これもまったく珍しくないのです。

普通三原則

こうやって見ていくと、「普通か否か」というのは

実に不安定の上に成り立っているかが分かります。

今日、見てきた結果を踏まえると、

・「普通」であるかどうかはすごく曖昧。(基準)
・「普通」であることが良いとは限らない。(良し悪し)
・「普通」を第三者に押し付けてはいけない。(多様性)

こんな”普通三原則”が導き出せます。

結婚の在り方、貯蓄の在り方、勉強の在り方。

人の数だけ正解がありますし、そもそも他人と比較をすることでもない。

知人、友人、家族、親族などの周囲から「普通」を強要されるようなことがあれば、

バシッと「それはあなたの基準であって、自分は〇〇が正しいと考えている!」

と素直に思いを伝えることが、お互いにとっても良いのではないかと思います。

「普通」に正解はなし。

では、ごきげんよう。

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今日のまとめ

「普通」じゃない方が良いと思う、普通に。

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