実はペーパー先生、新卒採用面談とか中学生・高校生の会社訪問とかを担当する機会があります。
よくこれらの会話の中で、「どうやったら希望している会社に入れますか?」という質問が出ます。
先生が必ず答えるのは、
「複数のスキルを兼ね備える人材を目指すと稀少性が上がるよ」
です。
ドラクエから学ぶ人生の教訓
人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズを踏まえて考えると、
様々な打撃系武器を使いこなす「戦士」とか、
攻撃魔法を操る「魔法使い」とか、
回復魔法で支える「僧侶」だと、
山ほど同じような人がいる中の1人になるので超激戦区です。
しかし、攻撃魔法も回復魔法も使える「賢者」ともなれば稀少性が高くなります。
では、その賢者がさらに戦士の武器を扱えるようになったら?
それはもう、どの勇者御一行からも引く手数多です。
つまり人材の希少価値というのは、「スキルの掛け算」をどれだけ増やせるかということなわけです。
なんでもできるけど、なんにもできない
先生は現在、会社では部門を率いるいわばマネジメントの分野を任せられているわけですが、ここでもドラクエからの学びは生きています。
1989年から週刊少年ジャンプに連載されたマンガ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』。
この中で、かつて魔王ハドラー討伐のため勇者アバンと行動を共にした大魔道士マトリフが、魔法がてんでダメな小さな勇者ダイに向けて言ったセリフがこちら。
「勇者はなんでもできる。だが力だったら戦士の方が上だ。魔法だって魔法使いにゃかなわねぇ。なんでもできる反面、なんにもできないのが勇者って人種さ…」(大魔道士マトリフ)
勇者最強の武器である「勇気」さえあれば、あとは仲間がなんとかしてくれる、ということを説いた、ありがたいお言葉です。
これ、もうマネジメント論ですよね笑。
先生は自分が勇者だとは思っていませんが、少なくても過去にやっていたデザイナーやプランナー、プロデューサーなどの経験や実績が、部門長をやる上でも生きているわけです。
人生はロールプレイング
話を戻していきますと、
自分の稀少性を高めるには「スキルの掛け算」だ、という話から入っていきましたが、注意しなければいけないのは、それぞれのスキルが薄すぎてもダメだということです。
勇者も、武器はそこそこ強いものを装備できますし、
バリエーションは少ないものの勇者しか扱えない攻撃魔法もあります。
つまり、なんにもできないという割には、どのスキルも一応実践レベルで役に立つことを勇者はやれるのです。
これが全部中途半端な仕上がりだと、なにも実践で使えないただの器用貧乏な人になってしまいます。
この「スキルの掛け算」の考え方は、学生だけに活きるものではなく、一生付き合う考え方です。
もし先生がこの先、ブラックロックのファンドマネージャーと同じぐらいの投資スキルと、フィットネストレーナーの指導スキルを得たとしたら、
身体も資産もどっちも筋肉質な姿を目指せて、それでいてデザインもプロデュースも1人でできちゃう極めて稀少な超人が爆誕するわけです。
「人生はロールプレイング」
これは伝説のゲームクリエイター、堀井雄二さんの言葉です。
では、ごきげんよう。
人生のことはドラクエで学ぼう。