・「タダでやってくれない?」問題
・フリーランスクリエイターの力の見せどころ
・時間単価をしっかりと把握しよう
おはーん、ペーパー先生です。
「タダより高いものはない」
無償で物をもらうことは、お礼に金がかかったり、
それ以降、頼みごとを断れなくなったりするため、かえって高くつく。
そんな日本のことわざがあります。
このブログの内容はラジオでも解説しています。
昨日、先生のフリーランス時代までを振り返った話をしましたが、
本日はその時代に悩まされた話として「タダ」について考えていきます。
「タダでやってくれない?」問題
フリーランスで活動をし始めると最初にぶち当たる壁が、
「タダでやってくれない?」
です。
先生はデザイナーとして仕事をしていましたが、
ロゴや名刺、サイト制作などでこういう頼まれ方をされるケースがいくつもありました。
仕事とお金というのは価値の等価交換です。
依頼主は希望のデザインを受け取る、
依頼先はそれを生み出すための対価をお金として受け取る。
このように対等に価値を交換するわけです。
本日のテーマ「タダでやってくれない?」問題。
ケースとしては主に4つに分かれます。
①力量を測りかねている
②安価に済ませたいと思っている
③対価が採用されることによる名誉や実績
④知り合いだから許されるだろうという軽い気持ち
一つずつみていきましょう。
いわゆる依頼主が案件を慎重に進めているような時に当てはまります。複数者によるコンペの段階では、作品案の提出までは対価が出ないということは良くあります。この場合は、コンペで仕事が決まれば、その後の正式発注で契約を結ぶことで対価に繋がっていくわけです。しかし、単発の仕事依頼である場合は、双方が納得しなかった場合、稼働した分がタダ働きになる可能性もあります。その場合は、ポートフォリオ(過去の作品集)からデザインサンプルを数点お渡しし、その上で対価を相談する、といった流れがオススメです。
まずは依頼主の懐事情を把握することが良いです。案件に必要な全体的なタスクと予算が分かれば、こちらから価格やアウトプットについて逆提案をすることが可能です。相手の情報をうまく引き出すことも交渉を有利に進める上で必要なスキルになります。
その仕事を行うことで、自分の名前を広めて次の仕事に繋がるなど、お金と同等かそれ以上の価値があるかどうかで判断します。駆け出しのフリーランス時代は、こういう場所をうまく活用して、仕事の幅を広げていくということは良くあります。
もっとも迷惑なのがこれ。しかも悪気なくタダでお願いをしてくる依頼主の場合です。デザインをはじめとするデジタルで完結する仕事というのはゼロからイチを産み出し、それを10まで引き上げるところまで一貫してやるわけですが、そうしたクリエイティブの理解がない人からすると、プロセスでの苦労を汲み取ることができません。また、この手の依頼をしてくる人というのは、時間単価の考え方も持っていません。このケースでは、毅然と妥当な料金を提示できるかどうかが、フリーランスクリエイターの力の見せどころなわけです。
時間単価をしっかりと把握しよう
先生がアートディレクターとしてフリーランスで活動していた
2000年代前半は、仕事の依頼は主にサイト経由でした。
現在は、『ココナラ』や『ランサーズ』などのスキルシェアサービスが
普及しており、価格ありき、で話が進められるようになっていますので、
上記で紹介したような苦労も少なくなっているかもしれません。
いづれにしても、「タダでやってくれない?」問題というのは、
まずフリーランスで活動する自分自身の時間単価をしっかりと把握し、
アウトプットに対するプレミアムをどれだけ乗せるかという
センスや目利きも必要となります。
こればかりは何度も仕事を繰り返していかないと、
その絶妙なバランスは掴めないわけです。
支払った金額に対して、高い品質で作品を提供できていれば
仕事は入り続けますし、その逆であれば仕事は途絶えます。
今日紹介したように、お金というのはそうした価値の尺度も担っているわけです。
では、ごきげんよう。
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世渡り上手は交渉上手。