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3年半のオルカン投資結果:口座区分別の評価損益を大公開

3年半のオルカン投資結果:口座区分別の評価損益を大公開
この記事で分かること

・ぺいぱの保有オルカン評価損益の状況
・3年7ヶ月にわたるオルカン投資の成果と背景
・オルカンをコア運用する際に意識したいポイント

ごきげんよう、ぺいぱです。

今回は久しぶりとなりますが、ぼくがコア資産として保有している『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』、通称オルカンについてお話しします。

ぼくは2021年6月まで米国や中国の個別株で運用していましたが、複数銘柄・通貨の管理や、短信の読み込みなどに手間がかかっていたことからすべてを売却。通貨は日本円に集約し、運用商品をオルカンへ一本化しました。

個別株の運用というのは時間のかけ方が青天井です。世の中にはこれだけで生活している人もいるぐらいです。ぼくはそこまでとは言いませんが、日々の管理にはかなり時間を費やしていました。保有銘柄の株価チェック、決算短信の確認、為替相場の動向など、「これを続けていくのはきついな」「そもそも向いてないな」と感じていたのが正直なところです。

そこで一気にポートフォリオを整理し、2,500万円分のオルカンを一括購入(約定)したのが2021年6月16日。さらに、翌月の7月から2023年12月までは毎月30万円をコツコツ積立し続けました。(その後、2024年11月に2,000万円分を解約済み)

その結果、評価額はどうなったのか。さらには、口座区分ごとに買い付け時期が異なっているため評価損益率にはどう違いが出ているのか。今回は、そのあたりを具体的に紹介します。

なお、オルカンという商品は米国株が6割ほどになっており、この数年の円安・米国株高の追い風を受けて成長してきましたが、最近は兄弟商品である『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』の資金流入も改めて加速しており、再び米国単一投資への注目が高まっているようです。

先日、Slimシリーズの運用会社である三菱UFJアセットマネジメントが年初第3営業日(初日の申込分がファンドに計上される日)の資金純流入額を公表しています。

年初第3営業日の日次資金純流入額

2024年
 🥇『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(1,086億円)
 🥈『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(771億円)

2025年
 🥇『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』(1,641億円)
 🥈『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』(1,576億円)

【出典】『eMAXIS Slim』1日のシリーズ合計資金純流入額が3,000億円超を記録(三菱UFJアセットマネジメント)

1年前からSlimオルカンとSlim米国株式が逆転。トレンドの移り変わりは早いなと思うわけです。買い換えた人こそいないとは思いますが、パフォーマンスを見て新規購入を乗り換えた人は多かったのでしょう。

また、視点を変えれば金額のベースが大きく底上げされていることも注目です。Slim米国株式にいたっては1年前の倍以上の流入額となっています。

そんな状況でも、ぼくは引き続きオルカンを握り続ける方針です。投資対象の地域も割合も「選ばないことを選ぶ投資」としてオルカンを掴んだわけですから、そこはブラしません。オルカンを「ひたすら買う・持ち続ける」方が性に合っているからです。

それなりの大きさの塊でオルカン保有をした時にどう感じるかについては、こちらの回「3,000万円分のオルカン(全世界株式)を運用して感じる6つのこと」でも詳しく解説していますので、こちらもぜひチェックください。


3,000万円分のオルカン(全世界株式)を運用して感じる6つのこと
3,000万円分のオルカン(全世界株式)を運用して感じる6つのことぼくのオルカンは2,500万円分を一括購入、それ以降は毎月30万円分を毎営業日買い付けしています。今回は3,000万円分のオルカンを運用して感じる6つのことについて紹介していきます。これから運用を始めようとしている方にも参考になる情報をまとめました!...

2025年に入り、オルカン投資は3年半が経過。そんないま、評価損益が口座ごとにどうなったのか。早速みていきましょう!

ぺいぱの保有オルカン評価損益

2021年6月から始まったぺいぱのオルカンとの付き合い。まずは基本情報から。ここで紹介する数字はすべて2025年1月10日現在となります。

基本情報

 ■保有商品:
  eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

 ■基準価額:
  27,550円

ここからは、口座区分を「一般」「旧つみたてNISA」「NISA成長枠」「NISAつみたて枠」の4つに分けて、それぞれの評価額や評価損益、取得単価などを見ていきます。

一般

 ■概算評価額:
  30,991,523円

 ■評価損益:
  +13,127,807円

 ■評価損益率:
  +73.48%

 ■平均取得単価:
  15,880円

 ■購入開始時期:
  2021年6月

一括投資した2,500万円が大部分を占めるため、評価損益率が非常に高くなっています。平均取得単価が15,880円というのも今から見るとかなり低く、3年半かけての+73%超えは「米国株高」と「円安」の組み合わせが大きく寄与しました。オルカンの成長を満喫できた代表的な口座です。

旧つみたてNISA

 ■概算評価額:
  1,555,822円

 ■評価損益:
  +583,715円

 ■評価損益率:
  +60.04%

 ■平均取得単価:
  17,215円

 ■購入開始時期:
  2021年7月

コツコツ買い付けしてきましたが、こちらも+60%超えという結果に。やはり21年から22年にかけて、買い付け単価が相対的に低かった時期を多く含むことが功を奏しています。一方で、直近1年間の相場の盛り上がりも相まってその上乗せ分がさらに伸びた格好です。

NISA成長枠

 ■概算評価額:
  2,928,308円

 ■評価損益:
  +529,308円

 ■評価損益率:
  +22.05%

 ■平均取得単価:
  22,571円

 ■購入開始時期:
  2024年2月

前年(2024年)から成長枠の買い付けを始めたばかりで、運用期間が短い中にあって+22%は十分に良い数字です。基準価額がかなり上がっており、平均取得単価は22,571円。21年購入組よりお得感は薄いですが、円安・米株高の恩恵を受けて評価額がプラスとなりました。

NISAつみたて枠

 ■概算評価額:
  1,462,949円

 ■評価損益:
  +263,949円

 ■評価損益率:
  +22.01%

 ■平均取得単価:
  22,580円

 ■購入開始時期:
  2024年2月

成長枠と同じく買い付け開始から1年ほどで+22%となっており、大満足と言えます。2月にほぼ一括購入のため、取得単価は成長枠とほとんど変わっていません。これだけ短期間でリターンが上がるのは株式市場の強さならでは。もちろん、下落リスクもあるので注意は必要ですが、長期運用するには絶好のスタートです。

全体

 ■概算評価額:
  36,938,602円

 ■評価損益:
  +14,504,779円

 ■評価損益率:
  +64.65%

3年半で+64.65%という数字、個人的には「上出来」のひと言です。出来すぎて正直今後が怖いです。内訳を見ても、2021年6月の一括投資分が大きく寄与しています。来月はNISA2年目のほぼ一括投資月となり、銀行口座の現金で買い付けます。2026年以降は一般口座から移し替えていく形を取りますので、これにてぼくのオルカン新規購入は終了となります。

おしらせ

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「資産運用学園やわらか中学校」公式アイテム

さいごに

今回は「3年半のオルカン投資結果:口座区分別の評価損益を大公開」をテーマに話をしてきましたがいかがだったでしょうか?

保有オルカンの評価損益率

  一般(+73.48%)
  旧つみたてNISA(+60.04%)
  NISA成長枠(+22.05%)
  NISAつみたて枠(+22.01%)
  —
  全体(+64.65%)

結論としては、3年半という比較的短い期間でも、米国株高と円安のおかげでオルカンは大きく伸びているという結果でした。ぼくが現在のような状況に至ったのも、個別株への挑戦でその管理の手間に苦労してきたからこそ、と言えます。そこから「もっと運用をシンプルにしたい」という想いが高まり、一括投資と積立投資を組み合わせてオルカンを買い続けたわけですが、このやり方は今のところ成功していると言えるでしょう。

ただし、マーケットは常に変動します。これまで円安や米国株が強かったからこそ恩恵を受けましたが、逆に今後円高に振れる局面や、世界的な株価下落が長期化する局面では含み益が大きく目減りする、もしくは含み損に転じる可能性もあります。そういうことあるからこそ、含み益は伸ばせる時に徹底的に伸ばしておく。これが積み重なると「クッション」となりますから、気持ち的に余裕を持てます。

昨年末、日経トレンディの「2024年ヒット商品ベスト30」で「新NISA&『オルカン』投資」が総合第1位に選ばれましたが、オルカン人気は依然として高く、年初の資金流入を見る限り今後も多くの投資家がSlimオルカンを初めとする「全世界株式」を選択しそうです。

先ほども触れた通り、昨年の米国株の圧倒的な強さから米国単一投資への見直しも進んでおり、乗り換える人も見受けられます。いずれにしても投資はやり方次第で正解がいくつも存在するのが面白いところ。一度「オルカン!」と決めたら、あまり細かいことを考えずに続ける方が合っている人もいるでしょう。ぼくがまさにそのタイプです。

将棋で最強の布陣は何も動かさない最初の状態であり、一手打つごとに隙が生まれる。それと投資は感覚的には近い。ぼくはそう思います。個別株時代がそうだったんですが、市況を見ながら保有銘柄をいじり始めると、どんどんドツボにハマっていく。終いにはどうして良いか分からなくなる。そんなことが起きます(笑)なので世の中の情報に惑わされずに、自分の信じた商品を持ち続ける忍耐力が、ぼくのような凡人個人投資家には必要になります。

こうやって「あえて見なくても良いオルカンのパフォーマンス」を取り上げれば、明らかに米国株式だけに投じていた方が結果は上振れていたことを再認識するだけですから、要らぬ誘惑に駆られかねません。しかしながら「一度決めたことをコツコツ・たんたん・中長期で続けていくだけ」「ただシンプルに投資をしてもそれなりに成果は出ますよ」ということをお知らせしたかったので、今回はご紹介をさせていただきました。

人生はノーコンティニュー!悔いのないようにやっていきましょう。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

シンプル運用でも長期継続でそれなりのリターンは得れる。

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