・本当に自由に使える時間はどれくらい残っているか
・日常生活が占める時間を年数換算で可視化していこう
・時間の有限性を意識すると生き方を見直すヒントになる
ごきげんよう、ぺいぱです。
このブログの内容は動画でも解説しています。
「年齢を重ねるほど時間が速く過ぎる気がする」。多くの人が感じるこの現象はジャネーの法則(年齢に比例して短く感じる)で説明されることが多いですね。ぼく自身も30代より40代、そして昨年末に会社を早期退職してからは、さらに加速度的に月日が流れていく感覚があります。「人生って、想像以上にあっという間だな」としみじみ思うわけです。
もっとも、体感スピードが上がるのはあくまで主観的な話。では、客観的に残された時間を数字に置き換えてみたら、いったいどれほど残っているのか。思いのほか少ないという現実を可視化してみると、「この1時間をどう使うか」という視点がぐっとクリアになります。
そこで今回は、45歳時点から70歳までをモデルケースに、「睡眠・仕事・通勤・家事」といった避けられない消費時間を差し引きながら、本当に自由に使える残り時間をざっくり算出してみます。ぜひ最後までお付き合いください!
45歳の残り自由時間を計算してみる
厚生労働省が発表している「簡易生命表」(2023年)によると、日本人の平均寿命は、男性で約81.09歳、女性で約87.14歳です。ただし、これは寿命であって、自由に動ける時間ではありません。
健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間、いわゆる健康寿命で見てみると、厚労省の「健康寿命の令和4年値について」(2024年)によれば、男性は72.57歳、女性は75.45歳。つまり、健康的に動ける時間は寿命よりかなり手前ということです。
「やわらか中学校」をご覧の皆さんは、45歳前後の男性が中心層です。そこで今回は、45歳から健康寿命直前の70歳までの25年間を「自由に使えるかもしれない時間」とし、ここからいろいろな避けられない時間を引いていきながら、本当の意味での自由時間を見ていきたいと思います。概算で進めていきますのでご了承ください。
まず、45歳から70歳までの25年間をそのまま時間に換算すると、25年 × 365日 = 9,125日となります。「え、もう残り1万日ないの!?」と驚く方もいるかもしれませんが、まだこれは何も引いていないフルの持ち時間です。ここから各種項目を差し引いていきます。
① 寝ている時間
まず削られるのが睡眠時間です。健康を維持するためには欠かせないものですが、当然ながら自由に使える時間ではありません。仮に、45歳から70歳までの25年間、毎日7時間の睡眠をとっていたとすると、7時間 × 365日 × 25年 ÷ 24時間 = 約2,662日(約7.3年)。これだけの年月が、失われる時間となります。
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② 仕事の時間
次に削られるのが仕事の時間です。仮に、45歳から60歳までの15年間、1日8時間・週5日勤務で働いていたとしましょう。すると8時間 × 5日 × 52週 × 15年 ÷ 24時間 = 約1,300日(約3.6年)。人生の中で、これだけの時間を「働くこと」に使っている計算になります。「仕事は人生の大半を占める」とよく言いますが、こうして数字で見るとその重みがあります。
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③ 通勤の時間
そして見逃せないのが通勤時間。仮に、1日あたり往復2時間の通勤を、週5日・年間50週のペースで15年間(45歳〜60歳)続けたとすると、2時間 × 5日 × 50週 × 15年 ÷ 24時間 = 約312日(約0.9年)。これも立派な「人生の消費時間」です。しかも通勤って、満員電車や渋滞、遅延に振り回されるため、ストレスも伴いますよね。
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④ 家事・生活作業(洗濯・掃除・買い物など)
生活をするうえで欠かせないのが家事や日常的なタスクです。洗濯、掃除、買い物、ゴミ出し etc。こうした暮らすための作業に1日あたり約2時間ほど費やしていると仮定しましょう。これを45歳から70歳までの 25年間で計算すると、2時間 × 365日 × 25年 ÷ 24時間 = 約760日(約2.1年)。家のことも積み重なると馬鹿にできません。
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⑤ 娯楽(スマホ・SNS・テレビ・ネット etc)
次に取り上げたいのが、スマホやネット、テレビなどの娯楽時間です。総務省の調査によると、日本人のスマホ利用時間は平均で1日3〜4時間とも言われています。これを踏まえ、今回は抑えめに見積もって1日2時間としましょう。これを25年間で換算すると2時間 × 365日 × 25年 ÷ 24時間 = 約760日(約2.1年)。息抜きは必要ですが適度であることが大切ですね。
結果的に、これまで挙げてきた時間をすべて合計すると、約5,794日(約15.9年)が失われることになります。つまり、45歳から70歳までの9,125日(25年)のうち、本当に自由に使える時間は、わずか約3,331日(約9.1年)ということになります。「意外とあるな」と思われましたか? 「思ったより少ないな」と思われましたか?
なお、これはあくまで「健康で日常生活に制限がない」ことを前提とした場合の話です。実際には、体調不良で通院や検診を受けることもあるでしょうし、事故や病気で入院を余儀なくされることもあるかもしれません。さらに、身近な人の冠婚葬祭や、交通機関の遅延、役所での各種手続きなど、意図せぬ待ち時間も日常には数多く潜んでいます。そう考えると、「本当に自由に使える時間」は、実はもっと少ないのかもしれません。
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限りある時間をどう生きるか
健康で元気に暮らしていると、つい「明日も当たり前に来る」と思ってしまうものです。でも実際には、毎日確実に、残された時間は減っていきます。もちろん、そのことを真剣に考えすぎると、息苦しくて生きていけない。だからこそ人は、残り時間のことを忘れることで、今日という日を軽やかに過ごせているのかもしれません。
けれども一方で、「時間が有限である」という事実に目を向けることは、今をどう生きるか、何を大切にするかを考える良いきっかけにもなります。人は生きている限り、さまざまなものに縛られていきます。生きるために仕事をする。でも、その仕事に追われるあまり、自分の人生がどんどん狭くなっていく。本末転倒だな、と感じることもあるでしょう。
「就職して、仕事に励み、結婚して、子育てして、家を買って、定年まで勤め上げ、あとはのんびり暮らす」。これは昭和のひな形人生だったのかもしれません。社会を動かす動力としてはとても重要な生き方です。でも、個人としての幸せはどうでしょうか?
「人生は暇つぶし」なんて言葉もありますが、実際には暇を感じる間もなく、日々に追われ、気がついたら人生が終わっていた。そんな結論に陥ることすらあり得そうです。
いまは「個」が尊重される時代。だからこそ、自分のやりたいことを大切にする、言いたいことはちゃんと伝える、人の目は気にしない。そんな姿勢も、もっと肯定されていいのかもしれません。
そんなぺいぱも、45歳までは綺麗にレールの上の人生を歩いてきました。ずっと仕事に打ち込み、走り続けてきた結果、退職した今は少し迷子です。正直、五里霧中。まぁでも、それも一つの「正解」なのだと、最近は思えるようになってきました。
もちろん、迷いながらでも、選択肢は多いほうがいい。残された時間だって、多いに越したことはない。その幅を広げていくには、やっぱり目標を立てて、少しずつでも資産形成を進めていくことが大切だと、改めて感じています。
そしてもうひとつ。年齢を重ねるごとに「やりたいこと」も自然と減っていきます。若い頃は、異性にモテたい、世界遺産を見に行きたい、新しいスポーツに挑戦したい。そんな欲求に満ちていた。でも今は、そうした気持ちが驚くほど湧かなくなりました。
つまり、「時間があっても、使い先がどんどん減っていく」という現象が起こるんです。老後にお金を使い切れない人が多いというのは、まさにこの縮図かもしれません。だからこそ、いま、使える時間とエネルギーがあるうちに、できることをしておきたいと思うわけです。
皆さんは、今回の話をどう受け止められたでしょうか? ご意見・ご感想、そして時間を効果的に使うコツなどがあれば、ぜひコメント欄でシェアしてください!
最後の最後にお知らせ! YouTubeで「ぺいぱのひとりごと」というサブチャンネルをやっていまして、原則、平日の朝7時からライブ配信しています。お金や仕事の話題を中心に、直近の出来事でぺいぱが興味のあるものを取り上げ、好き放題喋り倒すラジオみたいな内容です。通勤・通学のお供に最適だと思いますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
人生はノーコンティニュー!悔いのないようにやっていきましょう。
では、ごきげんよう。
時間は有限。体力気力も有限。可能性だけは無限。