・アメリカ株の上昇が加速した要因
・2020年代株価上昇ランキング
・アメリカ株の強さは継続的
おはーん、ペーパー先生です。
日経電子版に一橋大学大学院経営管理研究科特任教授の藤田勉(ふじた・つとむ)さんによる
アメリカ株に関する寄稿がありましたので、ご紹介したいと思います。
このブログの内容はこちらの動画でも解説しています。
内容としては、
・「バブルだ」「経済実態を無視している」と言われ続けているが、ほぼ連日のように史上最高値を更新している。
・2020年代は、アメリカ株の圧勝が続くだろう。
こうした見立てを入り口に、3つの要因分解をした記事となっています。
①GAFA(アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン)の高成長。
アップルのiPhone登場以降、クラウドや4Gの普及、そしてコロナ禍以降のDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速が、GAFAの成長をさらに後押ししている。
②伝統的な企業が経営改革に成功。
好例は銀行。日本では銀行は成熟産業とされ、地方銀行の衰退が懸念されている一方で、JPモルガン・チェースなどアメリカの銀行の勝ち組は高成長を持続している。
③次々と無名の企業が急成長。
テスラやモデルナ、ズーム、ペイパルなどを代表として、幅広い業種・業態において時価総額が日本の代表的な企業をあっという間に超えてしまう強さを発揮。
<世界時価総額100位の2020年代株価上昇ランキング>
(数字は時価総額および8月末時点の株価上昇率)
1位:🇺🇸モデルナ(ヘルスケア) 16.7兆円 1825.8%
2位:🇺🇸テスラ(一般消費財・サービス) 81.1兆円 779.4%
3位:🇸🇬シー(通信サービス) 20.0兆円 741.2%
4位:🇨🇳コンテンポラリー・アンベレックス・テクノロジー(資本財・サービス) 19.6兆円 365.1%
5位:🇺🇸エヌビディア(IT) 61.6兆円 280.5%
6位:🇨🇦ショッピファイ(IT) 21兆円 273.2%
7位:🇳🇱ASMLホールディング(IT) 37.8兆円 167.2%
8位:🇺🇸ペイパル・ホールディングス(IT) 37.3兆円 166.9%
9位:🇨🇳美団(一般消費財・サービス) 21.6兆円 144.4%
10位:🇺🇸ブラックストーン(金融) 16.7兆円 124.8%
【出典】世界のマネーは米国株に向かう(日経電子版)
人生100年こわくない・地球株の歩き方
2021年9月17日 4:00 [有料会員限定]
藤田さんは、今後もFRB(米連邦準備理事会)の金融政策で、
緩やかに金融引き締めに動いていったとしても、コロナ感染が収束しそうにないため、
基本的には低金利が続くだろうと述べています。
結果的に、今後も世界のマネー流入は加速し、
“安全でかつ成長する投資対象に向かう”という観点からもアメリカ株の圧倒的優位に変化なし。
ということで締めくくられています。
アメリカ株式市場のライバルとして、中国株の隆盛も想定できたわけですが、
経済成長の鈍化懸念に加え、昨年秋のアント・グループ上場中止以降、
成長企業に対する当局の監視の目が日増しに厳しくなっており、
株式市場での勢いは急ブレーキがかかっています。
そうなると、2020年代もアメリカ株の強さは継続的、という結論も
「まぁ、そうなのかもしれないな」と思わされるところです。
引き続き先生は、全世界株投信をコツコツ・たんたん・中長期でやってまいります。
では、ごきげんよう。
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経済最強国アメリカの強さは依然健在。