・大事にしたい「場数」
・「場数」を経ると多くの気付きがある
・仕事にも複利効果が働く
ごきげんよう、ペーパー先生です。
ぼくはIT企業勤務の会社員です。
ソフトウェア開発を行なっている部門長をやっています。
今年に入ってからめちゃくちゃ口に出している言葉があります。
それは「場数」です。
噛み砕いて言えば”経験した数”と置き換えることもできますね。
ぼくが預かる部門は150名程度ですが、
この数年間、開発中止などで世の中に製品を提供したことがない、
いわば燻(くすぶ)っている人たちの集まりだったりします。
かつて、プロ野球で野村克也(のむら・かつや)さんが
成績低迷に悩むチームを再建し続けて活躍されましたが、
まさにぼくはその入り口にいます。
いくら売上や利益で崇高な目標を掲げたとしても、
実態が伴っていなければ意味を為しません。
方向は多少間違っていても良いから、少しでも前へ歩みを進めていく。
今はそれが最も大事なフェーズにあります。
開発を進めても、とにかく上手くいかない。
不具合に悩まされる。
予算は足りなくなる。
人員が不足する。
あらゆるプロジェクトで日々アラートが出続けます。
それでも諦めずに、部門のサポートで脇を固めて
担当リーダーに託し、やり続ける。
なぜならば、結局この世界は場数がものを言うからです。
IT業界における場数というのは、製品を世の中に提供して
お客さまの反応を見ること。
これに尽きます。
企画から開発、提供までの一連のプロセスの中で、
必ず多くの気付きがあります。
それを2打席、3打席と繰り返していくことで、
作り手もコツが掴めてきます。
とにかく場数が組織の雌雄を決する。
ぼくはこう考えています。
さて、先日このようなツイートが注目を集めました。
マネジメントコンサルティングを手がける識学(しきがく)の電車中吊り広告です。
今の僕に刺さる広告でした… pic.twitter.com/iOKoXfcn2z
— ゆーと@超ブラックなゲーマー (@sakatokuyt_tg) June 18, 2022
ぼくの受け止めはこうです。
まず確率論でいくと、
①「5回勝負して4回勝つ人」=80%の勝率
②「100回勝負して60回勝つ人」=60%の勝率
①の方が優秀、という回答になります。
ただ、そもそも勝率50%を超えている段階で勝ち越しができる人材ですから、
どちらも優秀なんですよね。
つまり60%も80%も僅差でしかない。
そうなると、重要視したいのは場数なんです。
どれだけ打席に立ってきたのかでその人の練度が変わる。
つまり持っている知識や経験、価値の深さも変わります。
ですので、少なくてもぼくがどちらかを採用する、一緒に働くということを考えると、
圧倒的に②の人物を選びます。
「優秀」とすべき基準は人それぞれです。
唯一の正解はありませんが、ぼくは一にも二にも場数。
そう断言します。
成功への道筋には、部門長も開発リーダーもそれぞれの努力が求められます。
部門長であるぼくの立場としては、リーダーがチャレンジする場をしっかりと用意してあげること。
そして、現場のリーダーたちは失敗続きでも諦めずに場数を重ねること。
双方、これを繰り返す必要があります。
また、冒頭で開発チームのリーダーに場数が足りない、という話をしましたが、
そんなぼく自身だって、開発部門長としては着任3年目。場数は足りていません。
長くやり続ければそれで良いのか?、という自問自答はありつつも、
投資と同じように、仕事にも複利効果が働きます。
何打席も立ち続ければ、指数関数的な力が作用し、
とてつもない大ヒット製品を生み出すことができる。
そう信じて、ぼくは今日も仕事に励みます。
人生はノーコンティニュー!
悔いのないようやっていきましょう。
では、ごきげんよう。
よろしければ、こちらの記事もご覧ください。
小学校時代のイチローさん。バットのグリップがいつも真っ赤に染まっていたのは、バッティングセンターの行き過ぎでマメが潰れたせい。