・「部下の人数」と「上司の負荷」の関係
・部下が6人を超えると
・フロアをふらっと歩くメリット
ごきげんよう、ペーパー先生です。
ぼくはIT企業勤務の会社員。
150名ほど在籍している開発部門の長を担当しています。
マネジメントの分野では1人が受け持てる部下は6人未満とされます。
ぼくが大学院でマネジメントを学んでいた頃からよく言われていた
定説のようなものですが、文献はあるのかなと調べてみたら、
こんな統計がありました。
書籍『職場の科学――日本マイクロソフト働き方改革推進チーム×業務改善士が読み解く「成果が上がる働き方」』の抜粋記事です。
以下のグラフは「部下の人数」と「上司の負荷」の関係を分析したもの。
縦軸が、上司がコミュニケーションに使っている時間。
横軸が、部下の人数。
となっています。
【出典】部下が6人を超えると上司の負担が激増する?(ダイヤモンドオンライン)
2020.10.10 5:15
この図から分かることは、
・部下を1人持つとコミュニケーション時間が週7時間アップする。
・部下が3〜5人まではそれほど時間は増えない。
・部下が6人を超えると急激に時間が増える。
どんな業種でも当てはまるわけではないという前提ですが、
やはり5人前後で状況が一変してくるわけです。
スーパー戦隊が5人である理由もよく分かりますね(いや、カンケーないだろ)
さて、そんな中でぼくは直接の部下が15人ほどいます。
150人が在籍していて、その1割が部下というのはかなりアンバランス。
組織の立て直しをしている途上ということもあり、
歪な構造になってるんですよね。
さて、上司と部下という関係性についてはここまでにして、
そもそも、部を預かっている人間は、部下だけ見てれば良いのかというと、
そんなことは言ってられません。
組織のパフォーマンスというのは、一人一人の活躍の積み重ねだからです。
直接の指示系統になかったとしても、部のスタッフたちが
「元気に楽しく仕事をしているのか?」
「何か悩みや課題を抱えていないか?」
「リーダー能力がある原石はいないか?」
このように、いろいろな観点から自分の組織と向き合う必要があります。
本質的には、直接の部下がそうした概況を拾い上げて報告をする、
というのが正しい形ですが、部門長とのシンクロ率が高くないうちは、そう上手くいきません。
そのため、ぼくがやっている工夫としては、時間があるときにフロアをふらっと歩く。
そして直接の部下ではないスタッフへ声をかけて2言、3言、会話をする。
これをやるように意識しています。
何が得られるのかというと、例えば
・WiFiが切れることがあるので、LANケーブルが欲しい。
・外へ出るのが面倒なので、フロアでお菓子を売って欲しい。
・子どもの送り迎えがあるので、退社を15分早めたい。
このような雑談が挙げられます。
どれも、ほんの些細なことではありますが、
一方ではすぐに解決できることもあります。
ほんの一握りの気になっていることがあるだけで、
人のパフォーマンスというのは低下するものですし、
ハインリッヒの法則に従えば、このような”ヒヤリハット”を
放置しておくと、いずれ大問題に発展することだってあります。
「ハインリッヒの法則」とは、労働災害の分野でよく知られている、事故の発生についての経験則。1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後には事故寸前だった300件の異常、いわゆるヒヤリハット(ヒヤリとしたりハッとしたりする危険な状態)が隠れているというもの。「1:29:300の法則」とも呼ばれます。
【出典】用語集(HRpro)
また、こうした話があったことを
そのスタッフの上司に伝えると、その上司は今後より部下から情報をしっかり拾おうという意識が高まります。
つまり、組織内の上限関係全般でシンクロ率の向上に寄与するわけです。
昨今では、在宅勤務とオフィス勤務のハイブリットとなっていることで、
なかなかこの辺りの見える化がしずらくなっていることもありますが、
部門長がこうした意識を持っているか否かでも、
半年後、1年後の組織のパフォーマンスは大きく変わってくると思います。
皆さんは、普段オフィスでやられている組織のパフォーマンスを上げる工夫、何かありますか?
ぜひ、コメント欄で教えてくれると嬉しいです。
人生はノーコンティニュー!
悔いのないようにやっていきましょう。
では、ごきげんよう。
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小さな気付きが、大きな成果を生む。