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3,000万円未満でのFIREは本当に可能なのか?

3,000万円未満でのFIREは本当に可能なのか?

ごきげんよう、ぺいぱです。

動画解説

このブログの内容は動画でも解説しています。
https://youtu.be/riU72Bd0uuc

最近SNSで「3,000万円FIRE」の話題が盛り上がっていました。なんか前に聞いたことあるような話だなと思っていたんですが、恐らく話の発端は1つのアンケート調査だと思います。

2022年に、比較サービスの提供を行う企業ウェブクルーが、FIREを実現した人1,005人を対象に「FIRE(経済的な自立と早期リタイア)に関する調査」というものを実施しました。

回答者は「資産運用で経済的に自立し、運用益だけで生活している人」となっており、つまりゆるく仕事をして収入を補っていくサイドFIREなどの派生形態を含みません。

このアンケートでは

 ・FIREを目指したきっかけ
 ・FIREを考えたタイミングでの資産額
 ・FIREまでの期間
 ・FIREに向けてどの資産運用方法を選んだか
 ・FIREのために意識したこと

このようなものが取り上げられていまして、いずれも「まぁ、たしかにそんな感じかもね」と思わされる内容だったのですが、1つだけなかなか驚きの結果が取り上げられていまして、それが「リタイア時の資産額」という項目です。結果はこの通り。

<FIREを実現した時点で築いた資産額はいくらくらいでしたか?>
 3,000万円未満 30.4%
 3,000万〜4,000万円 16.8%
 4,000万〜5,000万円 13.3%
 5,000万〜6,000万円 14.5%
 6,000万〜7,000万円 7.1%
 7,000万〜8,000万円 3.9%
 8,000万〜9,000万円 2.5%
 (※n=1,005人)

ざっと1,000人中300人以上が、3,000万円に満たない資産で「運用益だけの生活」に踏み切っていることになります。

FIREというと、贅沢な暮らしができるファットから、質素倹約な暮らしをするリーンまで幅広くあるわけですが、仮に独身者のリーンFIREだとしても5,000万円とかそのぐらいのクラスを想像しがちです。

それを踏まえるとなかなか衝撃的な数字。このアンケート結果が冒頭のSNSでの盛り上がりのきっかけになったのだと考えられます。

数年越しになぜいま、という感じですが特に理由はないでしょう。過去にバズっていた話題を皆が忘れた頃に再度引っ張り出してインプ稼ぎをする。これがSNS界隈というもの。なんか冷たい言い方ですけど(笑)

生活を成り立たせるためには

FIREをいくらの資産額で実行するのが現実的なのか。対象者の年齢や家族構成、生活スタイルや住まいなど、ステータスが星の数ほどある中で、こんな話をすること自体が野暮なんですが、ひとつ頭の体操として考えてみたいと思います。

あくまでぺいぱ自身の視点で話します。どこまで生活をソリッドにできるかは、人により大きく違うと思いますので、それを前提に聞いていただけますと幸いです。

3,000万円を4%ルールで運用した場合、年間の取り崩し可能額は120万円=月10万円(税金考慮前)。アンケートでは「3,000万円未満」とされているわけですから、資産1,500万円ならその半分の月5万円、資産1,000万円なら月3.3万円です。

では、月3〜10万円で生活を成り立たせるには、どんな手が考えられるか。

① 住居費をゼロに近づける
生活費の中で最もインパクトが大きいのが住居費です。考え得る選択肢としては、「実家暮らし」「地方の空き家バンクなどを活用しゼロ円〜数十万円で購入して固定資産税だけ払う」「友人・兄弟の家に間借りする」。ざっとこんなものが考えられます。

② 食費を限りなく削る
畑で野菜を育てて自給自足する、ポイ活を徹底する、ふるさと納税をフル活用する、といった手を組み合わせていく感じでしょうか。

③ 固定費を極限まで落とす
車は手放す、スマホはWi-Fiのみで運用、サブスクは全解約。塵も積もれば山となるで、それなりに効果は絶大です。

④ 税金や社会保険料を最適化する
特定口座(源泉徴収あり)を活用すれば、原則として確定申告は不要です。あえて申告しないことを含め、税制上の所得を低くコントロールすることで、住民税の負担を抑えたり、社会保険料の軽減措置を受けられたりする可能性があります。

⑤ 家族構成は独身が大前提
支出や社会保険の設計をシンプルに保つ必要があるため、基本的には独身が前提になるでしょう。ただし例外的に、パートナーが会社員として働いているケース。この場合は社会保険の扶養に入れるなど、有利な条件が整うこともあります。

ぼくが考えられる限りの打ち手を書き出してみました。まぁ、たしかにこれらを全方位的に極限まで攻め続けていけば、年間100万円以下の支出でも暮らせないことはない、という見方はできます。

綱渡りだが人生は豊かになる

打ち手を並べてみると「全部やりきれば月3〜10万円での生活は不可能ではない」という結論にはなりそうです。ただし、それはあらゆるカードを同時に切ってようやく成立する話。

気になるのが、アンケートが2022年に取られているという点です。この4年ほどでインフレが加速しています。食費を筆頭にあらゆるコストが上昇している中で、当時の設計がそのまま機能するかは正直わかりません。

医療費の問題も見逃せませんね。若いうちはよくても、年齢を重ねるほどに医療費がかさんでくる。健康管理もFIRE生活を送る上で重要なコストです。

また、社会保障の制度変更リスクもあります。資産所得への課税強化や、社会保険料の見直しなど、制度が変われば土台が揺らぎかねません。…こんなことは言ってしまうとキリがないのですが。

つまり、少ない資産でのFIREほど、あらゆる外部変数に対して脆弱になるということです。

そして、このアンケートのもう一つの結果が興味深い。FIREを実現した人の8割以上が「人生は豊かになった」と回答しています。こうなってくると、もはや金額の問題じゃない、ということなのかもしれません。

<FIREを実現したことで人生がより豊かなものになったか?>
 とてもそう思う 31.6%
 ある程度そう思う 51.4%
 あまりそう思わない 13.4%
 まったくそう思わない 3.6%
 (※n=1,005人)

5,000万円、1億円、2億円……。そこまで積み上げるのに時間がかかるのなら、今この瞬間にFIREへ踏み切って、多少の工夫や我慢をしてでも自分の時間を最優先にする。それはすごく芯の通った選択とも言えます。

徹底したミニマリズム、健康管理、社会制度の賢い活用。これを全部自分ごととして引き受けられるなら、3,000万円未満FIREは「令和における新しい生き方」の一つとして、十分に成立し得るものだと思います。

視聴者さんからの声をご紹介

この話題、先日サブチャンネル「ぺいぱのひとりごと」でも取り上げたんですよね。その際にいただいた視聴者さんからの声を紹介したいと思います。(原文ママ)

👤@mets000-c4l
ひとまず、私も認めてないサイドFIREの範疇は除くとして、やっぱり3000万の資産の一本足打法は相当厳しいですよね。(相当なミニマリストならあるいは…ですが)

3000万未満の資産だけで生きていく想像はおそらく大抵の方はできていないと思うので、結局、Financial independenceって何なのさ、って話に帰着するんですが

👤@りょーた
やわらかの視聴者の大半は3000万でFIREしろと言われたらみんな不安で発狂するでしょう

👤@poara-x
3000万未満のFIREって実態をもう少し深堀してほしいですよね。
あと民間によくあるんですが、流行りに乗って単発で調査・掲載して終了…みたいなパターンが多いので、せっかく1000件以上の顧客データがあるのであれば、2年後、3年後で状況が変わったか継続調査してほしいですね。物価が上がってもFIRE続けていけているのか知りたいものです。

👤@ばくぜろ
3000万円以下でFIRE、可能か不可能かで言えば可能です(実際に会ったことあります)
生活費がかなり少ない人、不労所得が枯渇しても稼ぐ能力が有る人、継続的に給付金(障害者年金など)をもらってる人…
といった感じですね

周囲は「リスクが高い」と不安視しがちですが、実際に低資産でFIREしている人は、意外と落ち着いて生活しているケースが多い印象です

実にいろいろな見方がありますね。

コメントにもありましたが、やってみたらそんな無茶な話ではない、ということなのかもしれません。低燃費な生活でも満足度を得られるのであれば、それに越したことはありませんから、相性が合うのであればすごく幸せかも。

自分の過去を振り返ると、資産3,000万円超えたあたりから、会社員として仕事をすることのストレスはグッと下がった気はするんですよね。そこまで無理にしがみつく必要がないからという点で。でも、逆に言えばぼくにとってはあくまでそのぐらいの効果しかない金額だったことになります。

いずれにしても、いろいろな視点から頭を使える、ある意味でスルメのように噛めば噛むほど味がする話題ですね。コメントをいただいた皆さま、いつもありがとうございます。

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さいごに

今回は「3,000万円未満でのFIREは本当に可能なのか?」をテーマに話を進めてきましたが、いかがだったでしょうか?

3,000万円未満FIREはできないことはない。ただし、それは綱渡りの上に成り立つ生き方でもある。インフレ・医療費・制度変更などのリスクを理解した上で、それでも「時間」を最優先に選ぶ。その覚悟があるなら全然アリな生き方かなというのが、今回のぺいぱ的な結論です。

なお、ぺいぱ自身が財布すっからかんの状態で「1,000〜2,000万円渡すのですぐ会社を辞めてください」と言われたらどうするか。正直、その後も何かしら働いて収入を得る気がします(笑)。端から資産収入だけでなんとかしようと思わないという…。

もちろん日常生活を送る上で、必要以上の贅沢をする必要はないし、適度な節制はこの先もずっと必要だと思っています。

ただ、1度しかない人生。昔風に言えば「宵越しの銭は持たぬ」、現代風に言えば「DIE WITH ZERO」という生き方もあるわけですが、いつ自分に終わりが来るかがわからないという点でこれらの生き方はあまり現実的じゃない。どんなことも「終わり良ければすべて良し」だと思うからです。

人生は後半に行くほどQOLは高めていくほうがいい。どんなに人生の前半戦が苦しくても辛くても、自分が最後を迎える時にそれなりに幸せを感じていれば、そんな過去もオセロのように幸せで置き換わると思うんですよね。

もちろん、その逆もあるわけなので、お金については絞るところは絞るけど使う時には全力で使う。歳を経ていけばいくほどその傾向を強めた方がいい。これがぺいぱの価値観です。

ですので、50代を間近に控えたいま、究極に研ぎ澄まされた仙人みたいな生活をしてまでリーンなFIREをしたいかというと、そこまでの覚悟は今のところない。でも、それもこれも価値観次第。「そこが楽しいんじゃないですか」という方もまた必ずいるのでしょう。

皆さんは今回の話題、どう受け取られたでしょうか? どのぐらいの資産額があればFIREに踏み切りますか? もしくはどのぐらいの資産額でFIREに踏み切られましたか? ぜひコメント欄にいただけると嬉しいです。

この「やわらか中学校」では、ぺいぱの資産運用の実体験を中心にお金や仕事に関する話題をお届けしています。ぜひチャンネル登録・いいね・コメントをよろしくお願いいたします!

また、YouTubeサブチャンネル「ぺいぱのひとりごと」は、ぺいぱが興味関心のある話題を取り上げて好き放題喋り倒すラジオのような配信番組となっています。

そしてこの「やわらか中学校」から生まれた4コママンガ「やわらかクエスト -お金と仕事と呪われし大陸-」をnoteで連載中。中世RPG風の世界観でお金や仕事に関するあるあるネタを扱った作品となっていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。

ということで、今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

人生はノーコンティニュー!悔いのないようにやっていきましょう。

では、ごきげんよう。

今日のまとめ

3,000万円未満FIREは「不可能ではない」が綱渡り。

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